行正り香のはじめよう! ひとりごはん生活 | |
行正り香 | |
朝日新聞出版 |
母が料理上手だったので、美味しい家庭料理を食べて育ったと思う。
ただし、母は説明が下手で、美味しい味つけの作り方を聞いても、笑いながら「てきとう」というだけ。母から料理を習ったり、母の料理を再現したりすることは、無理とあきらめていた。大さじとか計量カップとか使って教えてよと、文字通り、さじを投げることしばしば。
あるとき、行正り香さんの料理本を手にしたら、なんだか母の料理にそっくり。さっそく煮魚を作ってみたら、果たして、母の味によく似た美味しい煮魚が出来上がった。以来、行正り香さんの本は、私のバイブルになっている。
母は洋風の食材や料理をあまり作らないので、そっくりなのは和食の煮物だけなのだが、大ファンと言えるような料理研究家に出会えて、幸せだと思う。
母の「てきとう」には、実はゴールデンルールがあった。それは、醤油:酒:みりんが、1:1:1というもの。(みりんは、本みりんのことで、みりん風調味料は使わない。)料理によっては、ここに砂糖や酢、だし等を加減する。
行正り香さんのレシピは、わかりやすいネーミングと調味料の塩梅が、素敵な文章で詳しく説明されているのでお薦め。おしゃれなライフスタイルも、ちょっと真似してみようかなとわくわくしてくる。