12月19日(土)
私の子供時代(書籍を通じて)の憧れであり、大学時代の四年間は数え切れないほど乗車してきた阪急6300系特急車が特急の任を解かれようとしています。8両編成の特急運用編成はとうとう1編成になってしまいました。いままで当たり前すぎて、積極的な撮影対象ではありませんでしたが、今から思うともっとまじめに写真を撮っておくべきだったと悔やんだりしています。今日は、私鉄王国関西を代表する6300系をじっくり撮影したいと思い立ち、早朝の明石海峡大橋を渡ります。
いつものように、神戸総合運動公園駐車場に車を停め、まずはJR須磨駅に向かいます。行きがけの駄賃とばかりに貨物列車を撮影します。ぎりぎり72列車に間に合いそうです。運がよければ茶釜(EF65-57)に出会うかも・・・。
最近、お立ち台通信で出ていた須磨駅東側の踏切をダッシュで目指します。目的地と思われるポイントに到着すると同時に警報機が鳴り出し、あわててバックからカメラを取り出します。ファインダーをのぞいたときには、機関車 の姿は大きくなっていました。あわててシャッターを切りますが、実に中途半端なショットになってしまいました。慌てたので画面は水平になっていません。それに、もう少しISO感度を上げとけばよかった・・・。残念・・・。今日のカマは茶釜こと57号機だったのに・・・・。
その後、気の抜けたサイダーのようなモチベーションのもと、和田岬線の103系回送や181系<はまかぜ>などを黙々と撮影します。が、こんな気持ちではよい写真は撮れる筈がありません。おまけに、今朝は12月にしては寒すぎの気候です。 引き上げることにします。須磨駅に歩いて帰る途中に重大な事に気がつきました。私がさっきまで撮影していたポイントは、お立ち台通信に載っていた場所よりひとつ大阪寄りの踏み切りだった事を。収まりの悪いアングルで、寒さに震えながら1時間も立ち続けた自分が情けない。大いに凹みます。
午後からは、当初の目的。阪急電車で勝負します。十三の駅で網を張っていると、運良く京都方向から見慣れた四角い顔が姿を現します。次は、梅田方向から折り返してくる姿を、反対側のホームの端から狙います。やがて淀川をゆっくり渡ってくる6300系の姿を確認。このままいけば、良いショットが撮れるかなと皮算用・・・。が
遥か後 方から手前を走る宝塚線の9000系急行がぐいぐいと迫ってきます。新型車と旧型車の性能の差を見せつけるように、あれよと言う間に6300系を抜き去り、悠然と、そして私のカメラの視界を遮りながら十三のホームになだれ込んできます。またもや凹みます。
こうも失敗が続くと、冒険はできません。確実に6300系が捉えるポイントで待ち受ける事にします。南茨木駅の京都寄りホームに腰をすえ、先ほど逃した6300系が帰ってくるのをひたすら待ちます。とにかく1本しかありませんので、忍の一字で寒さに耐えます。
待つこと1時間。ようやく6300系が姿を現しました。とは言え、もう少し上手く撮影できたのではと、後から反省したりします。
次回、もう少し躍動感ある写真が撮れたら良いのにと思います。が、3月の特急運用撤退まであとわずか。次があるといいのですが。
この後、夕食に入ったレストランで、寒いので暖かいものをと思いハンバーグドリアを注文。なぜか当然のような流れで熱いハンバーグで口の中を火傷・・・。どうもちぐはぐなのは写真だけではないようです。これからの年越しが思いやられる・・・・。