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交叉免疫とワクチン

2021-01-28 | 日記

「衛生国家への挑戦~3人の先駆者たち~」という番組を見ていて思った。3人とは、幕末から明治に掛けて日本人の衛生意識の向上に尽力した緒方洪庵、長与専斎、後藤新平を指している。それぞれ、「種痘により天然痘の予防に努めた緒方洪庵」「政府・行政システムに衛生担当の部門を確立した長与専斎」「日本の検疫システムを確立した後藤新平」として紹介されていた。いずれも、現在の新型コロナ感染拡大との闘いと同じ状況を背負って難題に立ち向かった人物たちだ。

 見ていて素直に疑問となったのが「天然痘予防のための牛痘の接種」である。言うまでも無く牛痘というのは牛の天然痘(人間に感染すると軽い症状を起こすらしい」で、そのウイルスは当然ながら「ヒトの天然痘ウイルス」ではない。症状の軽い牛の天然痘ウイルスに感染させることによって、死に至らせる重篤なヒトの天然痘を防ぐ免疫を体の中に作るというものだ。つまるところ、それは牛痘ウイルスに対する免疫を使って人間の天然痘を防ごうという「交叉免疫」による天然痘予防なのだ。

 この交叉免疫というのは、新型コロナ感染症についても3月4月頃に「日本および東アジアの感染者が少ない理由かもしれない」として少しは報道されていた。症状の軽い鼻風邪コロナウイルスの感染で作られた免疫が、新型コロナ感染を防いでいるのかも知れないという可能性だ。ところが、それから半年経っても、そのような交叉免疫の効用が有るのか無いのかも含めて交差免疫に関する報道・情報が無くなった。検証した結果そのような交叉免疫が無効だったなら、それは無効だったとはっきりさせて欲しい。もし有効ならば、それは天然痘における「牛痘接種」と同じく、「似たものウイルス」を用いた感染予防法の可能性が考えられることになる。現在話題のワクチンは新型コロナウイルスに特有の「スパイク蛋白質」なるものだけを取り上げ、そのタンパク質だけに特有の抗体を作らせようとするワクチンだ。

 確かにそれで効果が確認されているので、そのワクチンの有効性は疑いないと考えるが、果たして保存にも運搬にも問題があるそのワクチンだけを有効な手段として良いのかどうか、冷静に考える必要もあるのではないか。毒性の少ない類似のウイルスで有効な免疫(交叉免疫だが)が作れるのなら、牛痘と同じく、鼻風邪コロナのような別のウイルスを利用することができるかもしれない。天然痘では当然のように「交叉免疫」を受入れながら、新型コロナについては何故「新型ウイルス固有の蛋白質に対する抗体」にこだわるのだろうか。「特有のスパイク蛋白質」だけを用いたワクチンで、それに対する抗体だけを作るなら、その「スパイク蛋白質」の変異によって抗体の認識性、すなわちワクチンの効果が変わる可能性が高くなる。スパイク蛋白質以外のコロナウイルスに共通な蛋白質をも含めて免疫(抗体?)を作らせれば、スパイク蛋白質が変異して認識できなくなっても他のタンパク質を認識してウイルスを排除することができる。

 なんとも現在の状況は、不自然な気がしてならない。後々パンデミック・パニックが治まってから、実は鼻風邪コロナに掛かっていた人は新型コロナ感染を免れていたようだ、などという落ちにならなければ良いが(なんだ、それならみんなして鼻風邪コロナに罹れば良かったんだ、なんて話に)。


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