夜、ふとドアを開けると湿った空気に「どんぐり」の花の香を感じた。そう言えば、何日か前に仕事で走っている途中、近くの山のあちこちでどんぐりの花が白く咲き始めているのを見た。まだ4月半ばを過ぎたばかりだというのに、いつも5月の連休の頃に見ていたどんぐりの花が、我が家の近くでも咲き始めたのだろう。
今年、桜が散る頃にはツツジが花盛り、そして雑木林に野生の藤の花が咲いているのを見掛けたのも4月半ば、その2・3日後には近所の庭にハナミズキが咲いていた。5月を待たずにどんぐりの花が咲くのなら、連休明けにはもうホタルでも飛びそうな勢いだ。
そうすると、6月には夏が来て、7月は?、そして8月は?、それはもう「日本の夏」とは言えない「熱帯の夏」が2カ月近く続くのだろうか?。それならば、今からその「恐ろしい季節」をどのように過ごすか、計画を考え準備を始めなければならないような気がして来た。北の国へと「避暑旅行」に出られない私などは、いっそ深い地下の住処でも作って暑さをやり過ごすくらいしか、逃れる術がないように思えてくる。