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ワクチンパス

2021-09-04 | 日記

日本でもワクチンパスポートの導入を考えるべき、という声がいろいろな場面で出て来ている。しかし他方で、ワクチンパスの導入が新たな差別につながるという意見もある。確かに、使い方によってワクチン接種を拒む人々や体質的に接種できない人達を一定のサービスから追い出すことになるという見方も出来ると思うし、実質的にそうなることは望ましくない。

 ワクチンパスの考え方が、基本的には、「提供できなかったサービス」を一部の「提供可能な対象」に絞って提供し始めるという考えであることを十分に考慮しなければならないし、それが守られるように細心の注意を払って精度を設計・運用する必要があると思う。さらに、ワクチンパスは「未接種の人を締め出す」ことが目的ではなく、接種済みの人が「営業停止に追い込まれている業界」を動かし始めるためのものだという受け止め方ができるようにしなければ、かえって社会を混乱させかねない。

 「ワクチン接種済みの人々が利用できる」と言う制度の目的が、しばしば「ワクチン接種を促すため」の施策と受け止められることも、少なからず問題を生んでいるような気がする。いくつかの国では、「未接種者がそれまで受けられていたサービス」がワクチンパス導入によりい受けられなったという声も聞こえて来る。あるいは、「満員の通勤電車」を許す一方で「レストランでの一定の間隔を離した席での食事すら許されない」というならば矛盾も感じられる。

 ワクチンパスの導入は、あくまで「ワクチン未接種者を感染から遠ざける目的」であるよう考慮されるべきだろう。未接種の人達があたかも「感染を拡げる者」のように扱われるのでは、本来の目的を外れるのではないか。その意味では「PCRの陰性証明」がワクチン接種済みと同等に扱われることに違和感が無い事も無い。陰性証明者が他者を感染させるリスクが少ない」と考えるなら、「ワクチン接種済みでも感染し他者を感染させることもある」という点から見て、接種済み者にも陰性証明が必要と考えるべきではないのか。

 「ワクチン接種済みなら重症化リスクが少ない」というならば、「陰性証明を持つ未接種者は感染すれば重症化リスクのある人」と捉えられる。規制対象の「感染源となる可能性」を考慮するのか「本人の感染と重症化リスク」を考慮するのか、そこが統一されてないところに「被差別感」が生まれているような気がする。確かに経済循環のいろいろな所が止まって一年半が経過した今、「経済を少しでも動かすためのワクチンパス導入が必要」という現実性もヒシヒシと感じられる。導入やむなしという場合でも、「導入前に未接種者が利用可能だったサービス」が導入後に大きく制限されることが無いように、利用法を慎重に検討する必要があると思う。

 


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