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宋銭

2022-01-25 | 日記

平清盛が目指したものやその功績が歴史番組で取り上げられていた。平清盛が福原への遷都を企てたとか、兵庫の港(大輪田泊)を国際貿易港にしようとしたことは知っていたが、清盛が大量の「宋銭」を導入して日本に「貨幣経済」を実現しようとしていたというのは知らなかった。

 確かに「平清盛が日宋貿易を発展させようとしていた」と日本史で習ったような気がするが、そのころの「宋」がどの程度の国だったのかをきちんと教えて貰ったことが無いような気がする。その時代の「宋」が経済規模・文化や技術の発展において世界一の国と言える繫栄した大国だったことを、番組で初めて認識した。

 最近は中国制作のテレビドラマも多く放送され、「水滸伝」や現在放送中の「岳飛伝」には「宋」の朝廷が出て来る。日本で源平合戦・鎌倉幕府の物語が展開する少し前に、中国では「水滸伝」「岳飛伝」という宋代の物語が中国大陸で展開されていたわけだ。そう思って関連付けて見ると、清盛が「宋」との貿易によって日本に「貨幣経済」による経済発展を実現したいと考えたのも納得できるような気がする。

 清盛の「宋銭による日本の貨幣経済導入」は、「異国の貨幣を基軸通貨にすることを嫌う」公家や朝廷の反対により頓挫し、平氏は滅亡してしまうのだが、その後も宋銭が鎌倉・室町時代の通貨となり、江戸時代初期まで通用したとのこと。そう考えると、日本が「宋」から多大の影響を受けたことは容易に想像される。

 歴史の授業ではあまり興味の湧かない「宋」や宋銭の話も、「水滸伝」で耳にする朝廷が作った通貨が清盛・頼朝時代の日本で使われ始めていたのだと思うと、急に「宋」と日本の繋がりが身近に感じられ、宋銭という名称にも親しみを感じてしまう。


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