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スポーツカーグラフィック  イラストレーター 溝呂木陽  60-70年代のスポーツカーを愛するすべての人に。

3日で作ろうプラモデル レベル1/24 BMW320i イエガーマイスター 完成!

2017-07-24 18:13:24 | 3日で作ろうプラモデル

3日間で作るプラモデル、最終回です。まずはエンジンから作っていきましょう。

その9 エンジンの製作

エンジンは、流し込み接着剤である程度組んで形にしてから、クレオスの8番のシルバーでさらっと吹いておきます。
さらにタミヤアクリルのスモークの筆塗りで陰影をつけて、アクリル筆塗りのつや消し黒や赤等でタッチアップ。エンジン単体を仕上げます。
さらに補機類の黒いパーツは上面の合わせ目のヒケが目立つので、流し込み接着剤で接着後に大きめの鉄やすりでならしたあと、へこみに瞬着を盛りつけて硬化スプレー等で固め、さらに表面をならしてからクレオスのつや消し黒をスプレー。
このときに黒く塗る小物パーツをまとめて割り箸にクッション両面テープで貼付けて塗装します。
さらにシルバー部分はペイントマーカー、水色部分はアクリル筆塗りでタッチアップして表情をつけます。
あとは補機類をエンジンに取り付けますが、位置出しや取り付けが曖昧なので、当たる部分を削ったりしながらなるべく平行や垂直がでるように流し込みでがっちりと一体化しておきます。










その10 シャーシの組み立て

シャーシパーツはランナー状態で色ごとに塗装してしまいます。まずはつや消し黒とシルバーで。シルバーは少しむらになるようにぱらっと吹くと良い感じとなります。
黒いパーツはどんどん流し込み接着剤で組み立ててシャーシの形にして、組み上がったら全体に軽くつや消し黒をスプレーしておきます。さらにシルバーの部品を流し込み接着剤で接着し、エンジンも流し込み接着剤で固定してみました。
エンジンルームは箱の写真を参考にアクリルのゴールドとシルバーのペイントマーカーでタッチアップ。ボディ側のエンジンベイ前側のへこみもインストの通りにアクリル筆塗りで色差ししておきました。このようなへこみは、はみだしてもアクリルなら指の腹で拭き取れるので安心です。
これだけでぐっと魅力の増したエンジンルームとなりました。










その11 タイヤの取り付け

シャーシが出来たらタイヤの取り付けです。
ホイールは向こうが抜けている素晴らしいものですが、ブレーキが無いのでダイソーのワッシャーを内側に瞬間接着剤で貼付けます。
このときタイヤもホイールと前後にずれないようにホイールとの隙間に瞬着を流しておきます。
タイヤをボディに取り付けますが、このときボディのホイールハウス内の正しい位置にタイヤが入るように、タイヤをいれながら流し込みで接着してあったリヤアクスルの位置を調整して、リヤアクスルを瞬着で固めました。
あとは、ホイールをシャーシ側の軸に瞬着で固定して、ボディとタイヤの位置関係が決まりました。
カーモデルではボディとタイヤのバランス、車高とトレッドがもっとも重要です。
このエッシーのキットはそこのところのかっこよさが、じゅうぶん表現された傑作だと思います。
出来上がって見ると、こんなに良かったっけと思いますね。
ひとえに良いメッキ調スプレーがでたおかげだと思います。






足まわりを組む時はなるべくタイヤをつけて組むようにしていますが、今回のように先に足まわりを組んだ場合、流し込みでくっつけたものをタイヤをはめてから位置を動かしたり出来るようにしておきます。
そのあとの位置決めは、ボディにタイヤをつけた状態で足まわりに瞬着を多めに流して、位置をしっかり出して固定するようにしています。
場合によってはホイールをゼリー状で足まわりの位置を無視してイモ付けする時もあります。
フジミの356は車高が高めで修正が困難なので、ブレーキユニットごと足まわりにゼリー状でイモ付けしました。


その12 インテリアの組み立て

まずは、メーターデカールをメーターに貼り、そのままでははがれやすいのでタミヤのデカールのりを足しておきました。さらに、ダイソーのUVクリアジェルを楊枝で盛りつけて、市販のブラックライトペンで固めます。
インテリアは黒く塗装済みなので、アクセントにインストの通りにシルバーや赤を塗っていきます。
シルバーはペイントマーカー。赤はシルバーの上からアクリルの赤を筆さししています。
シートベルトは台紙ごと切り出して、Gクリヤーでシートに貼付けました。
シートやロールバーは流し込み接着剤でがっちりと接着。
ドアの内張やインパネも流し込みで固定していきます。
最後にシルバーに塗っておいたサイドラジエターを前後流し込み接着剤で貼りあわせ、でこぼこに墨入れ塗料を流しておきました。こちらをシャーシサイドに流し込みで接着すれば、シャーシは完成です。












 その13 最後の仕上げ

まず、このキットはボンネットが別パーツで浮き気味なので、裏側にダイソーの両面テープの細切りを貼付けます。
そして最後のワイパーとミラーの取り付けです。
ワイパーは黒パーツで、柄の根元にペイントマーカーでシルバーを差してアクセントにしてから、ボディへ接着します。
このキットはイモ付けなので、ワイパー側にセメダインハイグレード模型用を盛りつけて、ボディを斜めにして所定の位置にワイパーを置き、固まるまでこの状態をキープします。ボディが斜めになっているのでワイパーがこの位置から動かないまま乾くのを待てるのです。
ミラーはミラー面をダイソーのキッチンテープを、ダイソーのポンチで切り出して貼付け、これもボディを斜めにしてミラーをハイグレード模型用で接着します。
こちらもイモ付けなので強度を稼げるように、ミラー本体も接着剤をつけピラー面にボンドで接着出来るようにしておきます。ちょうどレベルの完成品がそんな感じだったので参考にしました。
これで、約1日4時間ほど、3日間で模型の完成となりました。












その14 屋内撮影編

プラモデルは撮影をして始めて完成と言えます。
簡単な撮影法をお伝えしましょう。
使用カメラは一般的なコンデジ、2年前に買ったカシオのハイスピードエクシリムZR500と言うモデルです。

撮影する時は窓際でこのような大きめの白い紙を角がつかないように丸めて背景にして立てかけ、白い紙でをレフ板にして影側に明かりを足します。
なるべく引き気味で若干望遠レンズにして撮影した方が、形が歪みづらく、奥までピントが合うようになります。
何枚か撮影してピントの合っているものを使えば良いでしょう。撮影後僕はiPhotoで明るさやコントラスト、ファイルサイズを調整して書き出しています。
なるべく低い位置で、実車をスタジオでとるようなつもりで撮影すると、ひと味違った模型写真が撮れると思います。













その15 屋外撮影編

完成したプラモデルは必ず屋外へ持ち出して撮影するようにしています。外の光で見たときにボディに映り込む光や影が僕のイメージをかき立てます。
撮影するときに使う台は、普段ダイソーのコルクボードの中をグレーに、外側の枠をオレンジ系で塗ったものを使用しています。展示会でも使えるので、コルクボードに一手間かけたものを数種類のサイズ用意しておくと良いですよ。

ご覧のように片手に持って、台を斜めにしたり回したりしながらボディの反射を意識して撮影していきます。
最初の撮影は木の下で行いました。木陰や木の陰影が窓やボディに映り込んでおもしろい効果をだします。
次の撮影は細かい枝を背景に。そして次は階段を2階に上がって2階
撮影時にくれぐれも風に気をつけてください撮影時はの外廊下で撮影です。
このように左手に持って台を斜めにして空が大きくはいるようにするとまた違った感じのアングルとなります。
撮影時間によっても同じ場所で違った光線となるので、いろいろな時間にトライしてみるのもおもしろいと思います。
2階で撮影したもののいくつかはハイスピードエクシリムならではの全焦点マクロ(奥まで何枚もピント位置を変えて撮影してカメラ側で自動で合成する撮影法)を使用しています。どの写真もかなりiPhoto上で露出等をいじっています。撮影後に絵作りが出来るのもデジカメならではのおもしろさですね。
撮影時はくれぐれも風に気をつけてください。何度も完成直後のモデルやフィギュアを落下させていますので。台はしっかりともって、手前のカメラ側の手でも支えるくらいでちょうど良いです。


















その16 コラボ撮影のススメ

模型はある程度シリーズで作ると、展示会の時も映えますね。過去に作ったものと並べたり、同時代の違うメイクスで並べたり、模型ならではの楽しみと言えるでしょう。今回も先ほど作ったハセガワの2002と並べてみると、2017年のキットと1980年頃のキットの40年近い年の差を感じさせない仕上がりにエッシーの底力を見る思いです。
今回レベル版を作ってみて、エッシーで感じたボディのゆがみ等の残念なところがうまく矯正され、キットのもつ持ち味がうまく引き出せるようになったと強く感じました。
コラボ撮影は楽しいですね。








今回の連載を書籍化してみようと思います。
32ページ送料込み1400円で、それぞれの材料や作り方等のちょっとしたこつをまとめます。
名付けて
スポーツカーズ3デイズモデリング

次のスロットカーズモデリングの編集後に取りかかりたいと思います。あと、秋の個展前に画集も作らないと。
10月の個展の作品も描き上げないと行けないですね。がんばりまーす。
その前に今週末土曜のフィアットカフェ松濤最終在廊日と日曜の朝からの横浜産貿ホール、ワンダーランドマーケット。月曜はフィアットカフェの搬出、木曜日は幕張オートモビルカウンシルの搬入です。いやあ大変だ。怒濤の1週間ですね。8/4-6は幕張メッセのオートモビルカウンシルでお待ちしております。




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6 コメント

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Unknown (J6K1)
2021-09-19 09:18:48
随分前に買ったまま放置していたのを思い出して」引っ張り出して今さわっています
エンジンは・・・今日のレベルで見るとタミヤの320Gr5同様に補機類とか省略されまくりで当時のモノグラムのスナップタイトのカーキットの上げ底エンジンルームのほうがまだマシという状態なので潔くボンネットは接着する予定です。(ジャンボでタミヤのはボディ同色のラジエーター前の構造材すら省略されているし)
亀足の手&本来飛行機メインなので3日で完成とかは目指しませんがw深く考えずスケールモデルだし基本工作&全塗装はするけどパチ組w(本来のパチ組とは違うかも)で深く考えず仕上がれば良いなぁと
返信する
ありがとうございます。 (ミゾロギ)
2021-09-19 19:37:21
エッシーのキットは車らしくて結構好きなんです。完成頑張ってくださいね。
返信する
エッシーのBMW (J6K1)
2021-09-25 04:39:11
レベル版のこのキットは数年前のタミヤのイエガーマイスターパッケージでの再販に便乗する形で直後に発売されたという記憶があります
当時1/43のミニチャンプスのイエガーマイスターの車両を集めていた時期と重なりまして、タミヤの再販品を買った後にレベルのこのキットを買った記憶があります
使う当てのないBMW635やフォードカプリのイエガーマイスターのデカールとかも取り寄せてもらって買っていたりします

エッシーのBMWですが実は総本山と言うべきM1のロードモデルのキットが2箱あったりw
1箱は自分用もう1箱は当時高校卒業旅行として京都と東京を回った際、ボークスが純粋なプラモ屋さん(笑)だった頃にオリンポスのエアブラシやコンプレッサーを高校時代に通販で買ったボークス長岡京店を訪れた際に買ったものです
ストック状態は自分と弟がてんでにさわり弟が持っていたぶんは部品こそ外したりしていましたが未組立、私の方はその後エンジン周りを少し触った程度でした
320iよりはかなりいい感じでエンジンを含めエンジンルームが再現されるようですが、エンジンフードのボディとの合いが劣悪、パーティングラインを取った程度で載せるとフードがボディ後端か0.5mm位飛び出る、キット自体可動は考えてられないようでフードを跳ね上げて固定するか閉じるかという感じです
閉じる場合はエンジンフード側のCピラー後端部とルーフ部とかすり合わせてそりする他ない
幸い写真とか見るとCピラー後部側(フードの前側)のピラーへのあたり角がゆるくここを削るなりで対処が可能にも思えています
ただ、ポルシェ934(2年半前の引っ越しでエッシー版もタミヤのフラットノーズボディからサイドウインドウ周りの窓枠移植していたエレール版も棄)にしても320iにしてもM1にしても共通して言えるのはウインドウモールのモールドがたるい
特にサイドウインドーが致命的で、自分で手を入れていたM1では記憶にすらなかったのですがサイドウインドウの一番外側につく雨樋のモールを後で付け直そうと削っていたりして改めて見て驚いてます
てを入れていた当時キットのエンジンフードのエンジンフード側にあるヒンジらしい(笑)整形された部分で可動させてエンジンが見られるようにとか妄想していましたが、たった今とりあえず自分が着手していた側のキットのその部分を切り取りましたw
これでボディ側と削って合わせられる範疇であったらいいけど
当時のボークス長岡京店の完成作例展示で「必殺缶スプレー」と書かれたプレートを付けて完成させたこのキットの完成品展示があったのでなんとかなるのかもしれません
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Unknown (J6K1)
2021-09-25 04:40:48
「1箱は自分用もう1箱は弟へのお土産用として」
でしたね
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ありがとうございます。 (ミゾロギ)
2021-09-25 07:31:29
エッシーのM1、合いは劣悪ですが友人がう靴も素晴らしい完成品をフル開閉で作られています。
リンクのカーモデラーchi~さんのページを見てみてください。PLUSALFAさんからは3Dのトランスキットも出ていました。まだキッドボックスで買えるかもしれません。
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訂正 (ミゾロギ)
2021-09-25 07:32:01
友人がいくつも
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