Sydney Yajima


GSM会員希望者は下記のURLへお進みください。
http://www.gsm.jp/

京都プロトコールからコペンハーゲンへ

2009-12-08 06:07:30 | Weblog
Environmental Protection Agency 以下 EPAは、アメリカに対し、きちんとしたガス削減を求める。
アメリカと中国が世界の50%以上のCO2を使っている現在、彼らが何かの行動を示さなければ、世界は納得しない。
削減目標を、決めることは、数字としてきちんと出さなければならないと、オバマ大統領に追求する予定だが 結局は、どの程度までアメリカが受け入れるかにかかっている。
まして中国が批准するとも期待できない現状では、EPAが いくら かんかんになって怒っても、力がない。
様々な発言がなされている。
世界のどの国も、アメリカが十分に責任ある対応をしてきたとは、認めていない。というのがひとつ。確かに、アメリカは利益を追求して、環境への対応を無視してきた。

そこで、別のアプローチが計画されている。
これは、経済問題を論ずる場所ではない。
また、環境問題を論ずる場所でもない。
今回のコペンハーゲンは、政治の場所なのである。
という計画だ。
もちろんわが国日本の外務省の諸君は、十分に対応してくれるだろうが、その計画の中枢にどの程度かかわるかによって、今後の日本のイニシアチブがどの程度取れるのかが 分かるだろう。

少なくとも、すべての環境問題の始まりが、京都プロトコール(京都議定書)というわが国の古都の名前が冠になっているのだから、日本の役割は少なくない。
ヨーロッパは、その点を十分に踏まえており、今後環境問題が重要な世界の課題になることを見越して、自分たちもコペンハーゲンを始まりにして新たな作業を模索している。コペンハーゲンからコペンへーゲン へという、なんだかややこしい言葉遊びまで始まった。当然 キャンペーンの一つとして とらえても大きな間違いはない。

京都プロトコールは間違いなく世界史の一ページに残るが、今回のコペンハーゲン・・・コペンへーゲン・・・が、新たな歴史の一ページになるとヨーロッパは意気込んでいる。

環境問題は、テクノロジーの進化や、さらには、空気の浄化、水の問題など、多くの先進的かつ、知性的な匂いのする議題である。ヨーロッパが自負する 進歩的な国という意味においての彼らのプライドをかけての取り組みは、これによってまた、今後とも世界から尊敬され続ける国々でありたいと願うひとつの戦略である。この環境問題を取り組むことによって、今後の1000年間、その国は、確実に世界からの尊敬を得ることができる滅多にない機会だからだ。

日本にはおおきなチャンスがある。ところが、日本は、捕鯨問題という前時代の匂いのする 19世紀的な風習を文化として維持し続けているため、前時代的な国というレッテルを貼られる。あるいはこの機会にもっと、そのことを大きくクローズアップさせることによって、日本に発言権を減らさせ、できれば、京都プロトコールという名称までも、葬り去りたいと考えている。この点、ノルウェーなども同じ範疇に入るが、案外彼らのことを 世界はあまり取り上げない。取り上げないのは当然 意図的にやっているのである。

日本は、世界から無視されていると感じているのか、よくジャパン バッシングから、ジャパン パッシングなどという造語が、出来たが、世界は決して日本を無視していない。無視するには大きすぎる存在だからだ。日本にたいして、世界は無関心を装った大いなる関心を持って、見ている。

日本は、先進国だ。
私たちは、今後、世界史に組み込まれる国として、責任をもって、かつ、尊敬されるべき国としてのありかたを模索しなければならない岐路に立っている。

日本には、まだたくさんの土着的な発想しかできない人々がたくさんいる。
そういう人たちの中には、核武装論などを言う人や、中国や韓国のことを蔑視し、あるいはアメリカに変に媚びへつらうなど、実は共通点が多い。

土着的な発想を持つことは、いけないといっているわけではない。考えてみれば、日本に生まれて どっぷりと日本の文化に漬かって、何十年もたてば、それが土着的な発想なのか、どうかさえ、判断不能になることも、私にでさえ、同情を持って理解してあげることはできる。ただ、反面、日本に対して、とても世界が期待していることを、考えてみてはどうだろうか?
世界でもっとも進んだ文化とテクノロジーを持っている国、日本という期待。
その日本が、きっと何とかして、この世界の問題を解決してくれるに違いないと、多くの国が、思っていることが、きっと今度のコペンハーゲンで分かるだろう。

今回の歴史的なミーティングが 京都プロトコールから始まっているということを、私たちは誇りを持って考えるべきでは ないだろうか?