Sydney Yajima


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金融危機

2009-03-16 16:58:27 | 世界情勢
金融危機

金融危機に際して、これからどうするのか、あるいは、あのころに、こうして置けばよかったと、今、これを読んでくれているあなたと話し合いをする機会があったとしたら、それこそ、何日も徹夜で語り合うことができるだろう。

それほど、今の時代は面白いし、同時に、怖くもある。

RBSがシドニーモーニングヘラルドの一面に広告を載せている。「なにも、変わりません、安心してください」というものだ。

アメリカが金融緩和を進めていた時代。ちょうど、クリントンが大統領だったころの話だ。本当に、こんなに景気がよくて大丈夫なのかな?と思うほど、アメリカは浮かれていた。

不動産は騰がり続けていくし、みんな、我先に借金をし、安い金利で押してくるグリーンスパンのFRBのあおりで、銀行は、金を貸しまくった。まったく支払い能力がなかろうとも、だ。

通常、景気が悪くなった後、新しい法律規制ができる。今回は、金融緩和が行き過ぎた反省から、必ず、金融規制がはじまると見て間違いないだろう。それも、おそらくは、年内に大枠ができあがる。日本には一方緩和を求めてきながら、他方では規制をするという 二重構造のアメリカ外交が始まると私は予想する。

すこしだけ、専門的なアカウント セオリーになるが、アカウントには、ポジティブ アカウントセオリー参照とノーマティブ アカウント セオリー参照があり、前者は、期待値を含んで数字を出すが、後者はこうあるべき、という数字を出す。どちらも、もちろん現状を常に100% 反映しているとは言えない。そこで、あらゆる方法を考えるわけだ。例えば、公衆の利益を優先するセオリーであったり、あるいは、企業のマネージメントの利益を優先する・・・参照の場合は同時に株主の利益を優先する参照ので、例えば、リストラをしてその余剰でできた利益を株主に配当にして、マネージメントのボーナスにしたりとか、するわけだ。アダムスミスの”見えない手”によって、浄化されるという考え方もあるが、そのスミスでさえ、ある程度の法律は必要と考えていた節がある。参照いずれにせよ、どちらも大きなリスクがあることを忘れてはいけないし、また、アカウンタントが以下に重要なポジションを占めているかという証拠にもなる。さらに、政府が直接管理したほうがいいという法律がんじがらめのセオリーもある。参照法律が常に公平で、誰か特定の利益にならないということを前提に延々と語ってみたところで、必ずその机上論は破綻する。なぜなら、まったくの中立でありつづけるということは、確かに理想かもしれないが、現実には まったく不可能な話だからだ。また、法律を決めると、それに従わなければ、罰せられるために、手続きどおり経理を行うと、時には、効率が落ちたり、あるいはわざと政府のほうも手続きをややこしくすることで、遅滞させるという方法を取ることもできるようになる。そうなると、多くのロスが出るのと同時に、そのシステムを利用して、儲けを企むロビイストも出てくるかもしれない。

今回の、経済危機には二つの側面があると思う。ひとつは、行き過ぎた規制緩和とそれに伴う損失の拡大。もうひとつは、規制をし続けていた古いシステムのほうが、かえって健全性を持っているように見えることから、復古的な動きが出始めるであろうという面だ。