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「ドイツ発原発解体の映画」試写会

2011-09-14 | 映画
1986年のチェルノブイリ原発事故がドイツに
与えた大きさ。今でもドイツの森からは体内の
放射能が600ベクレル/㎏を越える猪が多数捕獲
されている
という。

原発の安全管理の見直し、再生エネルギーへの転換を
進める動きが起こる。緑の党と連立したシュレーダー
政権下で、2023年までに原発を廃止することが
決まったのは2002年。

ドキュメンタリー映画『アンダー・コントロール』
撮影を開始したのは2005年を過ぎた頃だろうか。
3年の月日をかけてドイツの原発をひとつひとつ
丁寧に撮っていく。



現役で稼働しているもの、停止して研修所になったもの、
稼働前に中止になってシステムをウクライナに移設した
もの、取り壊しが始まっているもの、遊園地!として
再利用がなされているもの。



稼働している原発は建築・構造としても美しく、また
機械やサインもしっかりデザインされている。60年代の
技術者いや市民にとっても夢やユートピアだったことが
わかる。



戦後の高度成長を迎えたドイツにおいて、電力需要の
増大は必至と考えられたわけで、その主翼を原発が
担うと思われたのは日本と似ている。

それが逆風にあって熱が冷め、次第に停止し解体
される様子が映しだされる。

働いている人(全員男だったね)の様子もたんたんと
撮っていっている。装備が軽いところはまだ
気楽だけど、重装備になればなるほど映像の
密度が増すように感じられる。



原発の廃止が投票できまると、職員達は落胆する・・
職が変わるか失われることを意味するから。

今では、停止した原発をどう処理するかが
メインになっていっている。解体現場も
あったけど、放射能の漏洩を防ぐために
相当どでかく厚い建築物は一般建築物の
比ではなさそうだ。ダイナマイトで爆発って
わけにはいかないのだろうか。



いろんなことを考えさせられた映画だった。
11月からイメージフォーラム他で上映予定。

この映画が最終の編集を迎えた頃、フクシマの
原発事故が起こる。ドイツは主要国では初の
脱原発法案をこの6月に閣議決定する。

2022年までに国内にある17基の原発をすべて停止し、
自然エネルギーや天然ガスによる火力発電で代替する計画だ。

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