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ねがうこと、ゆだねること

NY ペースギャラリー

2011-02-17 | art
映画「ハーブ&ドロシー」の冒頭シーンは
ハーブとドロシー夫妻がとある画廊で
開かれたオープニングに行くところで始まる。

その画廊はペースギャラリーといって
佐々木監督曰く、NYで5本の指に入る
ギャラリーだそうだ。

映像左上にPaceの文字が;


映画に出てくるアーティストをはじめ
そうそうたる作家たちを擁しているし、
北京に最初にギャラリーをだした
アメリカの画廊としても有名だ。



ここが先日伺ったウイルデンスタイン
17年間合併していて、その名もペース=
ウイルデンスタインだった。

それが去年2010年、4月1日という冗談のような日に
合併を解消して、提携だけを続けているらしい。



ペースギャラリーは1960年、アーノルド・
グリムシャーがボストンにオープン。

資金が底をつきそうな時、彫刻家の
ルイール・ネヴィルソンの個展を開催。
オープニングですべてを売り切るという
幸運によって危機を脱却。

NYのアーティストが殆どだったので、
他の画廊に契約されるのを先んじるために
63年NYに移っている。

彼が展覧会をするアーティスト基準は
「私に本当の喜びを与えてくれる人、
私のうちに強烈な反応を導き起こす作品を
作れる人、物事を理解する力を常に深め、
新しい境地を開拓する努力を怠らない人」
(パルコ出版『アートディーラー』p196)



彼の考えはアーティストと同じだし、
現代アートのキュレイターの様でもある。
さまざまな役割を果たしてきたことが
伺われる。

「世の中のなによりにまして、アーティスト
になりたい。文化の歴史の中で、アーティストの
業績ほど大切なものはない。」(同p204)



映画のプロデューサーも行っていて、
シガニー・ウィーバーのゴリラ物語
「愛は霧のかなたに」などヒットさせている。

2010年アメリカ公開のドキュメンタリー
’Picasso and Braque Go to the Movies’
監督と制作をてがけたけど、
あまりヒットしなかったらしい。
日本未公開か。