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ねがうこと、ゆだねること

映画『GONZO』

2011-02-21 | 映画
日曜日にドキュメンタリー映画
『GONZO』を観に行った。

「ならず者ジャーナリスト」と言われた
ハンター・S・トンプソンの生涯を
追った物だ。この日2月20日は彼の命日。



2005年に68歳で拳銃自殺したトンプソンは、
ゴンゾージャーナリズムという独自のスタイルを
築きあげた。

ジョニー・デップ主演の映画
『ラスベガスをやっつけろ』
"Fear And Loathing In Las Vegas"
の原作者といったらわかる人がいるかも。

こちらは英語版の予告しかなさそう;


この映画からの引用も多くあって
ジョニー・デップのトンプソンぶりが
楽しめる。

デップは彼を尊敬していて
この映画のナレーション役も行い、
彼の小説“The Rum Diary”の
映画化(今年だそうだ)でも主演
といういれこみよう。



とはいえ日本では忘れられた存在。

翻訳書も数冊あえるけど、その多くは絶版。
酒とドラッグと女とガンに溺れるって
典型的肉食系だしね。

無茶苦茶、破天荒な人生。
でも文章が立つんだなぁ。



ローリングストーンズ誌を
舞台に大活躍したそうで、
その編集者たちが愛情をこめて
彼を回想する。

2月20日自殺した後すぐに、
3月24日号で追悼特集を組んだ。



カーター大統領、マグナム大統領候補
といった彼が応援した政治家たち。

カーター曰く
「私にとって、30年間以上に渡り、
ハンター・トンプソンはいつも予測できない、
楽しくて忘れられない友人だった」

彼が罵倒するくらい嫌いだった
ニクソンサイドの選挙参謀も面白いやつだったと
みなスクリーンに登場する。

離婚した夫人、息子、そして
2番目の夫人もみないろんな
側面から彼に迫ろうとする。



政治的活動が多い。
ちいさい町の保安官の選挙に立候補して
保守層のおそれから僅差で負ける。

その時の親指が2本ある拳がサボテンを
握っている選挙ポスターの図は、
彼のシンボルマークになる。



ジョージ・マクガバン大統領候補を応援するも
再選するニクソンに負ける。

民主党カーターの応援の時は
カーターより握手を求める人が
多かったと。

60年代~70年代の差別闘争、
ベトナム戦争で揺れ動いた
アメリカに切り込んでいる
彼も、この映画も。