OLがダメならWR？

　モックドラフト集を定期的に見ているのですが、OLの上位5人と見られるJake Long,Ryan Clady,Jeff Otah,Chris Williams,Branden Albertが19位までに残っていないモックが増えてきた印象です。この5人ならば誰でも良いから1巡19位で指名して欲しいと思っているのですが、この5人が残っていない場合やフロントがOLを1巡指名する気が無い場合にどこを取るのかは非常に分かりにくくなります。
　Andy ReidがLGのスターターTodd HerremansとバックアップのMax Jean-Gilles,Scott Youngの3人でLGを競わせると発言しました。しかしGilles,Young共にこれまで期待に答えているとは言えない選手ですし、この2人と同等程度の評価しか貰っていないのであればHerremansの評価も低いと言う事でしょう。TRA、Jon Runyanの契約年齢問題を考えても今年の1巡はOL指名で問題ないと思っているのですが、そう出来なくなるかもしれません。

　これまでの面接状況を見れば、WRに比重を置いているのは間違いありません。しかし、今年のWRはトップ10指名するような大物が居ませんし、誰が一番最初の指名になるかも全く予想できない状態です。ディープへ走れてリターナーも出来るDeSean Jacksonがスピードタイプではベストの存在でしょう、ただ高さは無いですしあまりにも細すぎますから怪我のリスクを考えても怖い指名になるでしょう。
　レッドゾーンでの決定力を考えれば大型WRの指名も考えられます。今年は6-4程度の大型WRが豊富なのですが、揃いも揃って不安要素を抱えています。まずMalcolm Kellyは腿の怪我を抱えているとはいえ、40ヤード4,67とMike Williamsを思い出すような数字を出しました、怪我をしている事を考慮しても遅すぎます。
　Limas Sweedは手首の怪我で手術を受けています、40ヤードは4,5と6-4のサイズを考えれば特別遅くは無いのですが、怪我が多くカレッジでの実績で50キャッチを超えた事も1000ヤードを超えた事もありません。
　James Hardyは6-5のサイズで40ヤード4,5ですし怪我を持っているわけでもありません。しかし、暴力事件で逮捕歴があるようですし性格面でのリスクがあるようです。スリーコーンドリルではこのサイズでは驚異的な6,8秒台ですし、能力は高いと思うのですが性格的に問題がある選手を嫌うReidの事ですから指名は避けると思います。
　6-0程度のサイズと40ヤード4,4秒程度のスピードを併せ持つバランス型ではDevin Thomas,Andre Caldwellが上位候補ですが、今のスターターKevin Curtis,Reggie Brownがこういうタイプですし更に同じタイプを加える事は考えにくいです。
　こう考えると、WRの1巡指名はリスクが大きい選手とチーム事情に合わない選手になってしまうでしょう、言い換えれば2巡でもこれらの選手が残っている可能性が高いですし、WRは2-3巡での指名が賢い選択になるのではないかとお思います。ただ、これらのリスクの有る選手の中から、これなら大丈夫と思った選手を指名出来ると考えるならば1巡指名をWRに使うのも悪くないのかもしれません。大丈夫と思った選手がなかなか大丈夫じゃないのがドラフトなのですが・・・。

1年目は何もしていません

　ルーキーシーズン何もしなかったと批判が集まった2006年のドラフトですが、2年目の2007シーズンそれなりに戦力として働いてくれました。Brodrick Bunkley,Cris Gocongがスターターに昇格してルーキーシーズンからスターターを掴んだOmar Gaitherと3人スターターを出しました、2巡のWinston Justiceが大外れに終わった以外の1日目指名は成功していますし失敗の年では無いと思います。

　元々2年目に期待するドラフトをするチームですし2007ドラフト組も2年目の今年成長してくれる事が期待されています。
　2巡指名のKevin Kolbは2年目の今年A.J Feeleyと2番手を争う事になります、Donovan McNabbを脅かすのはまだ無理ですがFeeleyから2番手を奪い取る事が出来れば上出来です。
　もう一人の2巡指名Victor Abiamiriは今年スターターになる事が期待されています。ただ、今の所Trent Coleと新加入のCris Cremonsがスターター、Juqua ParkerとAbiamiriがバックアップになる予定のようです。キャンプ次第でCole以外の3人の位置は変わるでしょう、ランディフェンスを考えればAbiamiriスターターでサードダウンに入れ替わるのがバランスが良いですしスターターを奪い取って欲しい物です。

　3巡指名のStewart BradleyはMLBのスターターになる予定のようです。GaitherをWLBに戻してまでBradleyを使うのか、Rocky BoimanがWLBに入りBradleyはバックアップのままなのかをキャンプで争う事になります。実績では劣りますが、Takeo Spikes放出を決断する時にBradleyの成長が計算されない筈がありません。
　もう1人の3巡指名Tony Huntはスピード不足で全くお話になりませんでした。春のトレーニングには220ポンドと10ポンド程度落として現れたようです、この事で少しでもスピードアップしてくれれば良いとは思いますがこの程度でどうにかなるとは思えません。

　下位指名はすでにチームに居ない選手ばかりです、CB/S C.J Gaddisはカットされた後ATLに拾われています。CB Rashad BarksdaleはKCで5試合に出場しました。ハワイの怪人Nate IlaoaはカットされたままNFLから姿を消しました。
　唯一生き残ったBrent Celekは4試合スターターで出場しています、ルーキーで唯一チームに貢献できたのがCelekという事です。今年はL.J Smithが怪我から復帰しますし、Cris Wilsonが加入しました、Matt Schobelも居ますから今年は53人枠を考えるとTEが1人カットされる事になります。

　すでに3人がチームを離れています。下位指名でそこそこの選手を取るのならば大当たりか外れかのギャンブルをするのは悪くは無いと思いますが、結果的に外れを引き続けているのですから失敗と言う事です。
　上位指名の4人+Celekがどれだけ成長してスターターに近寄れるかが2007ドラフトの成否を決める事になります。Javon Kearse,Spikesを放出する事になったDE,LBでは今シーズンスターターになってくれる事を期待しますし、McNabb,L.Jの放出が有るかもしれない2009シーズンのスターターを狙って欲しいと思います。1回のドラフトで3-4人スターターが出てくれれば十分だと考えています、育成に時間が掛かるQBを最初に指名していますし正否を判断するのは2009シーズンになるでしょう。