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Mahe故郷に帰る

2008-04-01 06:58:00 | イーグルス
 3年前にはパントリターンで平均12,5ヤードを記録しNFL最高の数字を残したReno Maheですが、今の所FAのまま再契約をしていません。このまま引退する事になるだろうと思われていたのですが、両親の故郷コートジボアールに帰り陸上に転向、北京オリンピックの100M代表選考会で優勝している事が分かりました。

 カレッジではWRだったMaheはルーキーFAとしてEaglesに入団しRBにコンバートされています。俊足とレシーブ力を買われて入団当初からリターナーを任されたMaheは2005シーズンにはリーグベストの記録を残しました。
 去年もPRとしてプレイしましたが、ぱっとした所を見せずに終わり、FAのまま何所とも契約していません。このまま引退するのではないかと思っていたのですが、故郷に帰りスピードアップの練習を積んでいた所、40ヤードの加速よりも100Mの後半延びてくるタイプだったようで記録を伸ばし続け、コートジボアール代表の座を掴み取る事になりました。
 インタビューでは、Jeremy Bloomがスキーで金メダルを持っているのだから、Bloomからリターナーを奪い取った(?)俺がメダルを狙っても何もおかしくない。こう言っているようです。
 普段フェアキャッチと3ヤードくらいでアッサリ倒される姿しか見ていなかったので、50メートルを越えた辺りから驚異的なトップスピードを持っている事に気が付きませんでした。ちなみにスカウティングコンバインでは40ヤード4,1秒で走っているらしいのですが、多分計測ミスでしょう。

 何はともかく、Maheがチームに復帰する事がなくなって一安心です。いくらトップスピードが速くても10ヤードの加速が無ければリターナーは務まりません。北京オリンピックで元NFL Philadelphia Eaglesの選手だったと連呼されるでしょうから良い広告にはなりそうです。

 ちなみに、Maheはベテランズスタジアムの近辺では速度を落とせと言う交通標識にその姿が利用されているようです。
 http://www.youtube.com/watch?v=lQDKcvZvgLk
 亀相手に本気で走って負けたり、幼稚園児に追い抜かれる姿が目撃されているようですが、彼は50メートルを超えてからが速い特別な選手だったのですから仕方ありません。

 このムービーを作った人も、まさか2007シーズン開幕してからチームに帰ってくるとは思って居なかったでしょう、私も思いっきりこれを見て笑っていたのですが、復帰した時にはひっくり返りました、ある意味背番号34は永久欠番にしてもいいと思います。あんなに足の遅いリターナーはもう2度と見たくありませんから。
 一回、これをアップしたのですがマニアック過ぎる上に面白くないのでMaheネタに書き直しました。一様最初に書いたのも残しておきます

 トレード濃厚と言われていたCB Lito Sheppardの残留がほぼ確定しました。昨日から始まっている春のミニキャンプでLitoがインタビューで、新しい役割を与えられる事になった、それを受け入れて2008シーズンはEaglesでプレイする。と答えたそうです。
 これまでのLCBは新加入のAsante Samuelに与えられる事が決まっています、そしてRCBにはランストップとブラインドサイドからのCBブリッツに持ち味が有るSheldon Brownが居ます、LitoとBrownどちらがニッケルに降格しても不満を持つと言われていました。新しい役割が何かはまだ良くわからないのですが、ヒントになる情報が有ります。

 1986年から1990年までEaglesのHCを勤め元祖46ディフェンスの考案者Buddy Ryanがチームのアドバイザーとして復帰する事になりました。すでに73歳と高齢でコーチに復帰する事は考えていないようですが、戦術面でのアドバイスをする事になるようです。1996年のARI HCを辞任して以来12年のブランクが有りますが、2人の息子はBAL,OAKでDCを勤めています、今でも最新の戦術情報を話し合ったりしているようなのでそう言う意味では問題は無さそうです。

 46ディフェンスとは何かと言う点ですが、DL4人LB6人と言う意味では有りません。そう言う意味で書くならば5-1-5に近いシステムです。DL5人がLTからTEまでの5つのギャップを1つずつ潰し、DB5人がスキルポジション5人(RB,FB,WR,TE)をマンマークする、そして1人だけフリーになる(QBは当然DL5人が潰しに行きます)システムです。DL5人が1ギャップで飛び込めば1人くらい突破してQBにプレッシャーを掛ける事が出来る事と期待しつつ、DB5人がバンプ重視のショートゾーンカバーをする、ある意味TBカバー2をもっと極端にしたようなギャンブルシステムです。パスラッシュが掛からずロングに放り込まれた時点でほぼ負け確定ですし、カウンター系のランを貰った時にもロングゲインされる危険が付きまといます。Ryan自身が46はパスシチュエーション限定で、しかもここぞと言う時だけ使うべきと公言していました、1985年のCHIやギャンググリーンと言われた当時のEaglesディフェンスのようなタレントが揃わなければ使えないシステムなのです。

 それを今復活させる事の意味なのですが、まずこのシステムに必要なのは強力なDLとDBです。
 DL5人が強力でなければパスラッシュが掛かりません、QBに時間を与えないのが大前提ですがTrent Cole,Chris Clemons,Juqua Parker,Darren Howard, Cris GocongとDEを5人投入出来る現在のデプスならば可能でしょう。
 そしてLitoを残す事の意味がマンマークを強いられるDB陣の能力と言う意味で必要になります。LBは2人でOmar GaitherにStewart BradleyかRocky BoimanでRB,FBをマンカバーする事になるでしょう。そしてWR,TEをSamuel,Lito,Brownの3人でカバー、そしてBrian Dawkinsがフリーに残す。これならばショートエリアでのパスカバーも完璧です。Litoの言う新しい役割と言うのがLCBから弾き出された形でのRCBスターターでもニッケルでもなく、同等の地位でのCB3人横並びだとするならば不満を抑える事も出来るのかもしれません。
 サードダウンロングを残した場合に46ディフェンス(46の由来はフリーに残した選手の背番号が46番だったからです)を使って絶対にクリアさせないと相手にプレッシャーを掛ける事になれば、ファースト、セカンドダウンでのプレイ選択にも影響が出る事になります。相手の自由を奪う事がディフェンス全体に有利に働くのは間違いありません。
 
 サードダウンでのパスラッシュ不足とニッケル不足がここぞと言う所を止められない原因でした。ディフェンスで最も改善するべき部分にSamuel,Clemonsを入れ、さらにRyanを復帰させる事で更に強化を図っています。46ならぬ20ディフェンスが機能すれば、ギャンググリーンと言われプロボウルファーストチームに5人送り込んだ90年代初頭の超強力ディフェンスを復活させる事が出来るかもしれません。

 Litoのキープ、そして伝説の46ディフェンスとRyanの復帰、ギャンググリーンの復活はもうすぐです。