ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

ちいチャン物語(92)『お正月の餅』

2022年05月16日 18時54分54秒 | 日記
暮れ近く、ちいチャンの家では、近所のお米屋さんに、もち米を持って行って、餅をついてもらいます。
もち米は、四角い平らな餅になって、戻って来ます。
大きさは、座布団ぐらいです。
まだ、消しゴムのような弾力のある段階で、おばあちゃんは、四角い平らな餅に包丁を入れます。
最初は、長方形の長い餅に切り分けます。
それから、1センチ幅くらいの大きさの、切り餅に切って行きます。
包丁で切れるくらいの柔らかさなので、切るほどに餅が包丁にくっついて来て、だんだんと重くなります。
おばあちゃんは、包丁を軽く濡らしながら、餅を切ります。
餅は、お米屋さんから届いた日に切らないと、一日置くごとに固くなり、切るのが大変になります。
おばあちゃんは、切り分けた餅に白い粉を振りました。
「こうすると、餅をはがしやすいからね。」
おばあちゃんが言いました。
コメント
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