ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

ちいチャン物語(83)『障子貼り』

2022年05月07日 19時17分56秒 | 日記
おばあちゃんは、家の障子を外して、縁側の外に立てかけました。
そして、障子の紙をびりびりと破きます。
ちいチャンは、障子を破くのが面白そうだったので、おばあちゃん
の側で一緒に障子の紙を破きました。
普段は破くと怒られそうな障子の紙を、思いっきり破けるので、ち
いチャンは、気持ちがいいです。
障子は骨組みだけになりました。
すると、おばあちゃんはバケツにたっぷり水を入れ、障子の前に置
きました。
中に入っている雑巾で、今度は骨組みを濡らします。
見ると、骨組みの所には、まだ障子紙が白く残っています。
おばあちゃんは、残っている障子の紙に、十分に水を含ませタワシ
でゴシゴシこすっています。
面白そうだったので、ちいチャンは、おばあちゃんと交代をして、
骨組みをごしごしとこすってみました。
やってみると、とても大変です。
障子の骨組みには、破いても取れなかった障子の紙と、その下には
障子の紙を貼った時ののりが付いていて、なかなか取れないのです。
おばあちゃんは、何枚もの障子を洗います。
その後で、障子のさんにハケでのりを塗ります。
巻物のような白い障子紙を、クルクルクルっと回しながら、その上に
貼って行きます。
おばあちゃんは、とてもすばやく上手に障子紙を貼ります。
仕上げに、全体に霧吹きをしました。
ちいチャンは、キレイに障子紙を貼ったのに、どうして霧吹きをする
のかな、と思います。
おばあちゃんは、
「こうすると、パリッ!とシワなく仕上がるんだよ。」
と、言いました。
コメント
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