死んだら談志2024

水仙花死んだら談志完成す
回文俳句&吾郎関連の諸事雑事
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回文は行く その九十

2006年03月04日 00時45分12秒 | Weblog

雛祭り泣き入りいきなり妻な日

小学校に上がる前のことだ。
ある日父が8ミリカメラを買ってきた。
新しもの好きだったから、特に理由はなかったのだろう。
例えば子供を撮るとかが主な理由なら、
現存するフィルムに残る、自転車に乗って走る息子の姿が3カット、
のべにして10数秒のみということはありえない。
延々と続く昼休み会社屋上の、女子社員のゴルフ練習も、
今となっては懐かしい絵柄だ。
そういえば運動会のフィルムもあった。
教室の窓越しに撮影されたそれは騎馬戦のようであり、
引きの絵で縦横無尽に動くカメラは、
ただただ混乱の中の我が子を探す親の目だ。
これが延々と続くのだから、新しいもの好きなわりに
それほど映像に興味を持っていたとは思えない。
その頃撮影されたものの中で一番面白いのは、
テレビ放映された「世界のサーカス」?の画面を写したものだ。
白黒の画面。球形の網の中を走るバイク。ゴーグルをかける瞬間の目。
鮮烈なカット割で小刻みに場面が切り替わった。
誰が撮った画なのか、今はもう確かめる術はない。


今にも二枚
コメント (1)
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