回文は行く その四千三百九十七

土間の小春日睦むビルはこの窓

回文は行く その四千三百九十六

唐紙よつかの間の喝黄泉からか

回文は行く その四千三百九十五

舌乾く風邪なの何故か桑硬し

回文は行く その四千三百九十四

燗酒か呑んだ値段の掛け算か

回文は行く その四千三百九十三

鵜の木の神官厳寒死の昨日

回文は行く その四千三百九十二

新雪だ田舎しかない脱戦士

回文は行く その四千三百九十一

クリスマス電気チキンで済ます陸

回文は行く その四千三百九十

寒波来ぬ疎さに砂糖抜きパンか

回文は行く その四千三百八十九

ヘマタイト餅搗く槌も問いたまへ

回文は行く その四千三百八十八

檀家には決まり襟巻きはにかんだ

回文は行く その四千三百八十七

倹約は寒い債務さ吐くやんけ

回文は行く その四千三百八十六

凍て滝西から笑かしに来た態

回文は行く その四千三百八十五

干拓も禁止ご新規木炭か

回文は行く その四千三百八十四

カシミヤは紙子仕込みか早見歯科

回文は行く その四千三百八十三

かしわ真似餅切る機知も根回しか