回文は行く その六千七百二十九

金の扉鎖桜人のんき

回文は行く その六千七百二十八

妻曰く余談なんだよ慈姑待つ

回文は行く その六千七百二十七

刺す後は知るか光る死蜂の巣さ

回文は行く その六千七百二十六

苦しむか恋かと蚕咬むシルク

回文は行く その六千七百二十五

賃貸へ召さる春雨平坦地

回文は行く その六千七百二十四

雅かな焚きる春北風中日止み

回文は行く その六千七百二十三

痛み麻痺囓る春鹿暇みたい

回文は行く その六千七百二十二

中日田は継がして四月旗日かな

回文は行く その六千七百二十一

馬睨むかの目梅の香村に舞う

回文は行く その六千七百二十

イカ釣りも石屋怪しい銛使い

回文は行く その六千七百十九

土筆煮て二兎追う音に手にし靴

回文は行く その六千七百十八

白々と春日アヒルは虎焦らし

回文は行く その六千七百十七

寄り道は撮る果て春と8mmよ

回文は行く その六千七百十六

諸子には転生せんて歯に衣

回文は行く その六千七百十五

黒海苔よ魚籠空け欠伸より鈍く