死んだら談志2024

水仙花死んだら談志完成す
回文俳句&吾郎関連の諸事雑事
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回文解体新書 その四十六

2005年12月10日 00時01分15秒 | Weblog

薄墨の寡黙な蜘蛛か野水吸う
蜘蛛んちの昼餉下げる日の沈黙
黒蜘蛛来て蜘蛛の目的も黒く



掲句三句、新作です。‥‥と威張れるほどの句ではないが、ま、同じ素材をどう料理したか‥‥というサンプルにはいいかも。昭和三十年頃のデパート大食堂の蝋細工見本程度として見ていただければ。
まず「寡黙」句。これは最近お邪魔している「オースラリア・地球のお尻の英語俳句」で、勝手に作って置かせてもらったもの。このblog写真が異常に綺麗で、ヴァーチャル吟行気分になる。雫と蜘蛛の取り合わせの構図が素敵だった。ゆえに回文にしてはちょいとリアル。で、イイ出来だと思ってたら、かなり前に「ウスズミノ→ノミズスウ」は使ってた。「カモク→クモカ」もあった。いやはやまったく意識してなかったが、同じ倉庫を引っ掻き回してれば、どっかで同じパーツを使ってしまう。ただし、こっちの方が完成度は上なので、ご安心を(?)。
「昼餉」句。こちらは以前吟行した相模湖の実景から。空中に張られた見事な模様に、躯がいくつか引っかかっていた。枯れた、乾いた蜘蛛。そういえばあまり動かないんだよね、どっちが喰ってるのか喰われてるのか。わからんとこもスゴイ。
「黒蜘蛛」句。これは完全に言葉遊び。ついさっき作ったばかり。情景はわからんといえばわからん。おもしろいことに、二文字変えるとあ~ら不思議、色が変わって役者も増えた。
「白蜘蛛来て蜘蛛の目的も黒し」

コメント (1)
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