死んだら談志2024

水仙花死んだら談志完成す
回文俳句&吾郎関連の諸事雑事
copyright 2024 by goro iguchi

回文解体新書 その四十四

2005年12月06日 03時05分47秒 | Weblog

兵隊ずかずか百舌も数々遺体へ
トンボの遺体へ歩兵隊のボンと
暖炉土間遺体兵隊微睡んだ


一題十句とまではいかないが、同じモチーフ(というか同じ返り方)でいくつか作ってみた。どれもまだ変化しそうだが、作句例として掲句を並べてみる。
「イタイヘイタイ」がベース。イタイは痛いにも転用可能だから、そっちへ伸ばすこともできそうだ。
「百舌」句も「トンボ」句もそうだが、そういえばどっちも兵隊は死んでなさそう。百舌やトンボの累々たる死体を乗り越え兵隊が行く‥‥という図。そうだな「小さな鉛の兵隊」みたいな感じなのかな。人間が死ぬとこを句にするのは容易ではないし、あまりする気も勇気もない。
ただ遺体という単語はわりと使っている。もちろん真ん中に使えば回文makingには便利(不謹慎か)な単語。そういえば初期に「春浅し遺体解体示唆ある歯」というのを作ったな。歯が身元調査の大事な証拠になるというのを初めて知って、それで作ったと記憶している。
最後の「暖炉」句はさっき作ってからなんとなく気に入った句。死と微睡みが交差する、赤々と照らす炎の前での一瞬のファンタジー。ま、それほどじゃないけど、こういう偶然って好きよ。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする