フィクション『同族会社を辞め、一から出直しオババが生き延びる方法』

同族会社の情けから脱出し、我が信ずる道を歩む決心をしたオババ。情報の洪水をうまく泳ぎ抜く方法を雑多な人々から教えを乞う。

時代は確かにめぐる

2018-02-25 22:17:23 | 美しく生きるという事

若き日、オババはいわくとんでもないひねくれ者。

自分が悪いのに相手が悪いのだと言い張り相手に謝らせる。

そんなことは日常茶飯事。

そんな勝手気ままな若き日のオババも年取ってほんとうのオババになった(笑)

しかし見た目はオババでも中身のひねくれ具合は若い頃とまったく変わっていないのだった(笑)

さて、オババの目の前に若い女が現れた。

その女はオババの息子をたぶらかし(間違い、二人は恋に落ち)、結婚したのだった。

ああ、その女は若い頃のオババと瓜二つ。

容姿こそまったく違うがひねくれ度合いが瓜二つ。

オババは、年取って丸くなった自分に自信を持っていたが、それはガラガラと音を立てて崩れた。

オババは嫁さんに若い頃の自分を見て、かなり悩むことになったのだった。

オババはこれまでの事をすっかり棚にあげて、

『私は優しい姑になる!』と決意していたが、

目の前を若い頃の自分にうろちょろされては決意も揺らぐ。

てゆーか、ホルモンバランス崩れてまた生理も始まりそう(笑)

それくらい体がかっかかっかとなるのだった。

オババは初めて知った。

息子が結婚すると女はこんな気持ちになるんだということを。

知らなかった。

そんなこととはつゆ知らぬ夫はただのぼけ老人。

てゆーか、将来自分の息子もそんなただのぼけ老人と言われるようになることだけが、

心の痛みであるオババであった。