フィクション『同族会社を辞め、一から出直しオババが生き延びる方法』

同族会社の情けから脱出し、我が信ずる道を歩む決心をしたオババ。情報の洪水をうまく泳ぎ抜く方法を雑多な人々から教えを乞う。

こんな雨の日には……

2018-05-30 20:39:52 | 美しく生きるという事

オババの家から最寄り駅まで徒歩15分かかります。

今日のように夕方から雨が降りだすと、

服と靴とカバンが濡れます。

後始末が大変なのです。

 

駅から5分ほどは商店街のアーケードがあるので濡れません。

しかしそれから10分歩かなければなりません。

その間に濡れてしまいます。

 

今日オババは、

濡れたくないからタクシーで帰ろうか?

と考えました。

今ここにポンと10万円が置かれたら、

雨の度にタクシーで帰る事でしょう。

『近くてすみませんね』

オババはタクシーの運転手に告げるセリフさえ考えました。

 

タクシーもいいけれど、

駅から家まで地下道があればいいのだ!

そうすれば雨に濡れて帰らずに済む。

楽だろうな、

日焼けもしなくて済むし。

とうっとりしたオババでした。

 

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名前挙げて文句言わないでくれ

2018-05-29 20:21:19 | 美しく生きるという事

会社と言うものはスケープゴートを必要とするもの。

それが私。

私を責めれば全てが丸く収まる。

私って惨めじゃない?

 

大人の対応をする先輩もいらっしゃる。

それには感謝します。

でも、真似はしないよ。

私は、私のやり方を貫く。

 

周りを味方につけよう。

それが一番の戦い方かも知れぬ。

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結婚

2018-05-24 22:38:17 | ショートショート

レイ子は結婚してもうすぐ30年になる。

夫婦仲は良くも悪くもない、と言ったところか。

妻として夫に尽くす良い女である。

 

レイ子は高校の頃から細々と日記を書いていた。

日常の出来事を細かく書いていた。

その日記は数々の引っ越し、もしくは結婚で失われることなく、いつもレイ子のそばにあった。

かといってしょっちゅう読み返していたわけではない。

……だって暗くて嫌なことしか書いてないんだもの……

 

さて、不意に日記を読んでみたくなったレイ子は、

始めの方から読み始めた。

『何これ』

誰が書いたの?私?

そこに登場する女の子は、 

とにもかくにも男好きで女の子っぽくて、

今の貞淑な妻であるレイ子と同一人物とは思えなかった。 

 

私は思った。

女は結婚と言う儀式で過去の出来事をリセットするのだ。

 

レイ子は日記の中の自分を、

まるで他人を眺めるかのように、

よく書けているなぁよく書いたよな、と、

他者として見ることが出来るようになっていた。

 

 

 

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せっかくうざい同族会社辞めたのになぜまた同族会社?

2018-05-23 21:17:17 | 美しく生きるという事

美しく生きることは難しいです。

なぜなら、人間そのものが美しくないからです。

美しく見えるのは外見だけ。

その中身はドロドロとした汚物なのです。

 

で、オババは3年前勤めていた、娘の結婚相手を養子縁組して自分の息子にし、

跡取りとして会社を継がせた……という零細企業をやめて、今に至るのですが、

今勤めている会社も実は同族会社だったのです。

夫婦が役員を務める会社に娘が入社してきたのです。

なんでどうして将来のある若者が親の会社に入るものでしょうかね。

そんなに素晴らしく見えますかね。

それとも、就職活動したけどどこも受からなかったから、

しょうがなくて親が引き取ったとか。

 

オババはそれを知ってがっかりしました。

オババは、創業者の事は尊敬しますが、

後継ぎに入った創業者の子どものことは尊敬しません。

所詮、子どもに親の築いてきたものを理解する力はないと思うからです。

子どもは親の築いてきたものを利用するだけなんです。

 

と言うわけで、毎日、いやだなあ同族会社、と唱えながら、

『よかった、うちは会社なんかやってなくて。やっていたら後継ぎの事心配して、

子どもがそれにたかってくるにきまっているもの。何も譲るものがなくてよかった』

と思っています。

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爽やかな朝でした

2018-05-20 17:05:06 | 美しく生きるという事

昨日とうって変わって涼しい朝。

ブランチはハーブティーと、

お気に入りのパンで。

 

陽射しが気持ち良かったです。

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