2010-0612-yts946
一輪の花を手にせる少女あり
そははたたれに捧ぐるらんや 悠山人
○短歌写真、詠む。
○芸術公園に待つ少女に会う。名は「花を持つ少女」Girl with a flower。作者は船越保武(1912-2002)、制作は 1956年。「少女」は、「をとめ」または「せうぢょ」。
□短写946 いちりんの はなをてにせる をとめあり
そははたたれに ささぐるらんや
【写真】実写ののち、上半部背景に芝を広げた。少女像は一日中、木陰にあって、薄暗い。きのうの撮影。
2010-0611-yts945
秀峰と名のり踊れる若人らの
汗ながしたるさまのうるはし 悠山人
○短歌写真、詠む。
○今や全国で展開されている、「よさこいソーラン」。さまざまな揃い衣装に身を包んで、激しく踊る。平地では30度と予想されるなかでの熱演である。
□短写945 しうほうと なのりをどれる わかうどらの
あせながしたる さまのうるはし
【写真】実写ののち、旗を20%ガウスぼかしにし、団名を「秀峰」(仮名)とした。先日、祭り会場で。
2010-0610-yts944
公園のわづかにあかむ山法師
青空のもとひそと愛づらる 悠山人
○短歌写真、詠む。
○晴れた日、静かな公園に花水木が咲いていた。花期はとうに終わったはずなのに、と独語したら、通りがかりの老婦人が、山法師ですよ、赤は珍しいでしょう、と教えてくれた。彼女には同年代(たぶん八十代)の夫らしい連れがいて、仲睦まじい雰囲気だった。
□短写944 こうゑんの わづかにあかむ やまぼふし
あをぞらのもと ひそとめづらる
【写真】先日、みなべ公園で。
【memo-「はふ」か「ほふ」か】「法」の歴史仮名は、少しばかり注意が必要だ。広辞苑は「ほう[法]ホフ(呉音。慣用音はホッ)」、「ほうし[法師]ホフシ…ほっし」とする。旺文版古語辞典の「はふ(法)」は、「<法>には、漢音<はふ>と呉音<ほふ>の仮名づかいがある。仏教語は、多く呉音を用いる。」とし、別見出し「ほふ(法)」に「ほふし(法師)」などの仏教語が並ぶ。学研版漢字源には、漢音ハフ、呉音ホフ、慣用音ホッ、ハッが載り、現代中国音 fa3(引用者要約)とする。以上をまとめると、「法」の歴史的仮名表記は、(仏教用語であれば)「ほふ」である。
遅れたる梅雨見えぬらしあやめかな 悠山人
○俳句写真、詠む。
○春が延び、梅雨が遅れている。まだ来ないとなれば、今のうちに青空を楽しむことにしよう。
□俳写698 おくれたる つゆみえぬらし あやめかな
【写真】平凡な一枚だが、池を切り取って映りを鮮やかにした(PLフィルタ効果)。先日、芸術公園で。
title:Adenphora_nikoensis
yyyy/mm:2010/06
memo:姫沙参(ひめしゃじん)。いただきものの花が根付いて、50cmほどになった。先日、自宅で。
2010-0608-yts943
木の間より漏るる光にをどりたる
うつつ葉影はまぼろしなるか 悠山人
○短歌写真、詠む。
○公園を歩いていると、大きい岩に漏れ日が当たり、もみじが影絵になって風に揺れ、踊りをやめなかった。
□短写943 このまより もるるひかりに をどりたる
うつつはかげは まぼろしなるか
【写真】先日、芸術公園で。
title:Agrostemma_githago_'Milas'
yyyy/mm:2010/06
memo:麦撫子。英語での通称は Corn cockle。花言葉は?などと気を回したのが、いけなかった。Google と Yahoo! を巡回すること一時間。花言葉どころではなくなって、へえ、なるほど、そうなの・・・で終わってしまった。自宅の空き地に、わが世の「夏」と咲く。
いきいきと赤く咲きたる初夏の花 悠山人
○俳句写真、詠む。
○水無月がひらき、ペテュニアが早朝、初初しくひらく。季節は晴れて初夏。
□俳写697 いきいきと あかくさきたる しょかのはな
【写真】先日、自宅で。