悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
新領域→短歌写真&俳句写真!
日本初→源氏歌集全完了!

短歌写真795 歌数は

2009-07-22 00:30:00 | 短歌写真
2009-0722-yts795
歌数はやうやう源氏にならびても
熱き心やげに並ばざる
   悠山人

○短歌写真、詠む。
○ふと気が付くと、私の短歌写真の数が、きょうで795となった。これは源氏物語の歌数である。初句は仮名表記を入れるところ。ことしは世界天文年、そしてきょうは46年ぶり(日本)の皆既日食。
□短写795 うたかずは やうやうげんじに ならびても
        あつきこころや げにならばざる
【写真】きのうに同じ。
【memo-「端正な文語」】気象庁がほぼリアル・タイムでインタネットへ画像を流す、というのでPCで何回も接続したけれど、けっきょくいつまで経っても、お待ち下さい、の画面で終わってしまった。その間、『短歌』6月号(2009)を眺める。巻頭三十首のその作者は知命。その作風を、ある評者は、「端正な文語律、瑞々しい感性、清新な相聞」と称賛する。好悪二分法で言えば、私も間違いなく前者へ評価する。ただ、こんなことも、こんな言葉も、みんな知っているのよ、この歌の意味、あなた分かるの?・・・などと畳み掛けられると、浅学庵としては引いてしまう。もう一人の三十首の、超有名人二世は、前の二分法に入れてはいない。出版・放送の世界も、営利を得なければならないのだ。

image751 日食2009

2009-07-22 00:00:00 | images
2009-0722-yim751
title:Eclipse2009
yyyy/mm:2009/07
memo:日本国内での皆既日食は、1963年以来ということで、きょう一日は日食狂騒。この image は、GoogleEarth を操作し、国立天文台などによる東京の部分食情報を、重ねた。

短歌写真794 生くるまの

2009-07-21 05:00:00 | 短歌写真

2009-0721-yts794
生くるまのあかきいろもてありたきに
明けてしつゆぞいまだ晴れざる
   悠山人

○短歌写真、詠む。
○日毎の「ニュース」に思う-
人間は、どうしてここまで残酷になれるのか。それでも、視聴はするのだが・・・。梅雨明け宣言のあとも、あまり冴えない空模様である。花はヒビスクス(通名ハイビスカス)。
□短写794 いくるまの あかきいろもて ありたきに
        あけてしつゆぞ いまだはれざる
【写真】きのう、「千円渋滞」を避けて、撮影吟行。
【memo-「て」の上の音便
】きのうの俳誌にも、文語文法が連載されている。歌誌・俳誌とも、だいたいは素人の気楽な視点で読むが、文語文法だけは「知らない・間違い」を「恥じ」と肝に銘じている。この記事では、頻用助詞「て」の上に、連用形ではなくて終止形を乗せてしまう誤用を論じる。筆者(朝妻力)も「かなりのベテランでもうっかり・・・江戸期、明治期の俳人にも多く」とするので、多少は救われる。これに音便が参加するので、話は複雑になるので、半可通は注意しなくては、とまたまた自戒。「酔ふて」「飛び交ふて」は、「終止形+て」なので誤用、「酔うて」「飛び交うて」が「連用形音便+て」なので正用、というわけだ。


俳句写真527 榧の実は

2009-07-20 06:30:00 | 俳句写真
2009-0720-yhs527
榧の実は
まだやはらかき
にゅうばうか   悠山人

○俳句写真、詠む。
○榧(かや)の樹は、深く葉が茂っていた。見上げる数メートルの高さに、小さい実が生っている。望遠レンズで覗くと、まさに女性の乳房。実際には茶色に熟した時の実は、非常に硬い。「乳房」は、一般には「ちぶさ」だけれど、医学用語・医者同士では「にゅうぼう」とすることが多い。「遺言」を一般には「ゆいごん」と読むが、法曹人は「いごん」とするのと、同じである。
□俳写527 かやのみは まだやはらかき にゅうばうか
【写真】先日の植物観察会で。
cf. 2008年10月17日「俳句写真374 榧の木に」yhs374
 榧の木に緑の秋を見つけたり  悠山人
【memo-文語?口語?】間違っても廃人などと言われないように、混交句(歌)にも注意している。『俳句界』六月号(2009)の見開き二ペイジ十句を見ていたら、「やわらかに草臥れし-」に目が留まる。他をみると口語句なので、これもそうだろう。それにしては抵抗感が大きい。ただしこの作者、初句に「-真っ赤な-」と促音小字表記(「っ」)するが、これは私も同じ見解だ。


俳句写真526 いつのまに

2009-07-19 00:00:00 | 俳句写真
2009-0719-yhs526
いつのまに
紫陽花こげて
忘れられ   悠山人

○俳句写真、詠む。
○移ろいは世の常とは言いながら、焦げ色紫陽花を眺める気持ちは複雑。
□俳写526 いつのまに あじさゐこげて わすれられ
【写真】レイヤで花と葉に分け、彩度などを操作して、花に老い姿、葉に受け継ぐ命を表現する。自宅で、きのう午後の実写。


短歌写真793 風のなか

2009-07-18 00:00:00 | 短歌写真
2009-0718-yts793
風のなか雨のなかなほ暗きなか
冷えまかりたるたまぞやすかれ
   悠山人

○短歌写真、詠む。
○こちらでは37℃の全国最高というのに、かの大雪山系では強風・強雨・冷気のなか、大量遭難死(10名)。全員50代から60代と。
□短写793 かぜのなか あめのなかなほ くらきなか
        ひえまかりたる たまぞやすかれ
【写真】前と同じ被写体の紫花を青くした。
【memo-TW&IR】真夜中の全英オウプン二日目。TWもIRも、きのうとはすっかり様変わり。あの「気象(風)とコース」では、と染み染み。

短歌写真792 ひとたびの

2009-07-17 00:00:00 | 短歌写真
2009-0717-yts792
ひとたびのつけたる口のあつきゆゑ
惜しきや国の滅びなんとは
   悠山人

○短歌写真、詠む。
○ランスロット伝説の映画を見たあと、眩しい梅雨明け空に咲いている紫薇(しび/さるすべり)を見る。そのあと、短歌写真に仕上げた。「口づけ」「口惜し」と繋ぐ。
□短写792 ひとたびの つけたるくちの あつきゆゑ
        をしきやくにの ほろびなんとは
【写真】きのう、自宅、鉢仕立ての紫薇。
【memo-紫薇・百日紅の過去作品】意外に多かった。時系列で纏める。
2008年09月07日「image581 満堂紅(紅薇)」yim581
2008年09月06日「短歌写真639 ひと目には」yts639
 ひと目には白しと見えて咲く花の
 うちなるひだの深きを知らずや  悠山人
2008年09月02日「短歌写真637 動かざる」yts637
 動かざる気に烈日にさながらも
 百日紅の白雪のごと  悠山人
2008年09月01日「俳句写真351 白なれど」yhs351
 白なれど百日紅とて高く咲く  悠山人
2008年07月30日「俳句写真334 ちひさやか」yhs334
 ちひさやかなれど今年も紫薇の咲く  悠山人
2008年07月15日「image562 明き紅」yim562
2008年07月13日「俳句写真325 梅雨あひに」yhs325
 梅雨あひに高く咲きたり百日紅  悠山人
2007年08月06日「短歌写真418 この年も」yts418
 この年も葉月むゆかを迎へたり
 百日紅の燃えさかるなか  悠山人
2006年07月27日「image148 深紅の百日紅」yim148
2005年09月28日「短歌写真2005-0928 日日も」
 日日も百日もはや去りぬれど
 千日紅は長月にあり  悠山人
2005年08月31日「短歌写真2005-0831 去り行ける」
 去り行ける葉月に咲きし幼な木は
 北斗の宮の紫薇の花なり  悠山人
2005年08月19日「短歌写真2005-0819 百日紅」
 百日紅残暑に高くなほ咲けど
 はや蜻蛉の秋を告ぐるや  悠山人
2005年08月14日「短歌写真013 夏さなか」yts013
 夏さなか百日の紅の花びらの
 重なり合ひてあつく燃えたり  悠山人

俳句写真525 咲きたれば

2009-07-16 07:00:00 | 俳句写真
2009-0716-yhs525
咲きたれば
しをるるまでは
かかやけよ   悠山人

○俳句写真、詠む。
○梅雨明けと聞いた途端に、元気になった向日葵。「かかやく(輝く)」は中世までで、近世以後は「かがやく」。
□俳写525 さきたれば しをるるまでは かかやけよ
【写真】前に同じ。範囲指定で、花の周りをガウス暈し。
【memo-一生(続き)】一生の「原文」として、けさの朝日に紹介されている。きのうの同じ部分は-、「当時、私は7歳。目を閉じれば今も、想像を絶する光景が浮かびます。炸裂した真っ赤な光、直後にわき上がった黒い雲、逃げまどう人々・・・。すべてを覚えています。」(朝日新聞、2009年07年16日)


俳句写真524 梅雨明けて

2009-07-15 00:30:00 | 俳句写真
2009-0715-yhs524
梅雨明けて
なほ向日葵の
空あふぐ   悠山人

○俳句写真、詠む。
○きのうは気象庁の梅雨明け宣言。さっそくわが菜園の向日葵に同慶の訪問。中句「の」を主格とみるか所有格とみるかで、意味がすっかり変わる。
□俳写524 つゆあけて なほひまわりの そらあふぐ
【写真】周囲の住宅や電柱でなく、花だけを撮るために、道路へ座りこむ。蜘蛛の糸はそのまま。
【memo-ガラスのうさぎ】紀伊国屋の販促用らしいDVDを初見。題名は「ガラスのうさぎ」。作者が被災(東京空襲)体験を語る部分で、彼女が思わず落涙した。戦争の悲惨さは伝え続けなければならない。
【memo-スキー・カップ】ここはヌプツェかK2か、ともかく8000m級の山頂である。世界選手権の出場者は25名で、私は22番目。ロッシを履いて、ここから一挙に2000mのダウンヒル。こんなに空気の薄い所で、ヘリがホヴァリングしているのは、どうやら全世界へ向けての放映らしい。そろそろ出番だ。いやが上にも気分が高まる・・・というところで目覚め。いつもながらの、何とも荒唐無稽な夢であった。現実の私の、今までの最高記録は八方尾根の頂上から麓まで。夢破れて、時計は朝の5時。
【memo-一生の被爆】三宅一生がNYTへ、自身の広島での被爆体験を寄稿した、と複数のメディアが伝えた。米語版サイト「Newser/read less know more」(2009年07月15日)による要約を以下に転載する。
Fashion's Issey Miyake Haunted by Hiroshima/
(Newser Summary) – Issey Miyake’s clothes are famous for color and exuberance, but the Japanese designer has a tragic past: He survived the atomic bomb dropped on Hiroshima. Miyake has declined to talk about the blast, “preferring to think of things that can be created, not destroyed,” he writes in the New York Times. But President Obama’s call for a world without nukes “awakened something buried deeply within me.” /
Now, after the US and Russia signed an arms-reduction deal, Miyake would like Obama to visit Hiroshima, which commemorates the blast Aug. 6. The sight of an American president there, Miyake writes, “would be both a real and a symbolic step toward creating a world that knows no fear of nuclear threat.”/—Jason Farago/Source: New York Times/
I was there, and only 7 years old. When I close my eyes, I still see things no one should ever experience: a bright red light, the black cloud soon after, people running in every direction trying desperately to escape—I remember it all. [ほんの7歳の私が、そこにいた。目を閉じてもまだ、だれも経験したことのないものが見える。明るい赤光、直後の黒雲、すべての方向へ絶望的に逃げようと走り出す人びと-私はそれらすべてを覚えている。]


image750 凌霄花

2009-07-14 00:00:00 | images
2009-0714-yim750
title:Campsis_grandiflora
yyyy/mm:2009/07
memo:「凌霄花」と書いて「のうぜんかずら」と読む慣らわし。北京語では lingxiaohua 211。自宅の隅でも伸びたがって数年だが、10mの大木になると分かっているから、許可は出せないでいる。これは公園で先日の撮影。以前の句で、私は「りょうせうくゎ」と詠んでいる。
cf. 「俳句写真132 凌霄の」(2007年07月25日、yhs132)
  凌霄の咲きて大暑も過ぎゆけり   悠山人
【memo-La Fête Nationale】受験期に、七月は市民革命の月、米仏革命の月、四日がアメリカ、十四日がフランス、などと覚え、受験生にもそう教えて来たのが、夢のようだ。Because of my simplicity, being too simple! そのきょうの日を彼の国では、単に「Le Quatorze Juillet 7月14日」とか「La Fête Nationale 国祭日」とか言い、日本では勝手に「パリ祭」などと言う。「おアメリカ」「おドイツ」でなくて、「おフランス」という国柄である。
【memo-姉弟撮影】旧江戸城に招かれて、中等科・初等科の姉弟のスナップ写真を撮ろうとしている。ここはどうかしら、あちらは、と母親に案内されるのだが、どの部屋もこの子たちの絵の「大作」が貼ってあり、とても背景にはならない。これだけの大邸宅なのに、センスがないんだなあ・・・相変わらずの、夢多き「元少年」ではある。手元のラジオからは、夢か現かの耳に女声合唱の尾瀬が聞こえてきた。元少年はこんどは、しばらく遠い尾瀬に気持ちを馳せた。