ありがとうございました、Ｆ先生に捧ぐ

朝、霧がかかって
神妙な気分に……
靄ったコースは
いつもと違う
コースに見えて、
神様の世界に
繋がっていると
思わせるのです。

よく見ると
画面の中央に
白い旗があって
グリーンが
あるのです。

東山魁夷の絵画だと
思ってカメラを
向けました。
グッドショット！
良い画が撮れました。

唐突にＦ先生を
思いだしました。

中学１年の担任で
国語の先生でした。
中学の国語の教科書は
３年間、表紙が
東山魁夷の絵画でした。

Ｆ先生は、
人生の時間には
限りがあること。
自分の才能を
盲信することが
不完全な僕を
少しだけ理想に
近づけてくれること。
その後の人生で
力になったことを
13歳だった僕に
たくさん
教えてくれました。

Ｆ先生がいなければ
今の僕はいません。
数年前に
天国に行ったあとも
僕を
見守ってくれている
と感じるときが
あります。

芝生はまだ緑で、
奥の水墨画のように
重なった風景と
不思議なコントラストを
見せていました。

今日は、
大事なラウンドです。
少ししんみりと
先生を偲んで
ボールを打とうと
思っております。