フランス映画「キリマンジャロの雪」を観てきた。
ビクトル・ユゴーの「哀れな人々」をモチーフにした労働組合委員長夫婦の優しさ溢れる映画だ。
会社の都合で20名の解雇を提示され、組合委員長のミシェルはくじ引きで20名を選ぶ。その中に自分も入り失業することになる。
そんなある日、ミシェル夫婦は強盗に遭う。そして、その犯人が自分と一緒に解雇された若者であることを知る。
若者にはミシェル夫婦は同じように解雇されていても、今までに組合委員長としてオーナー側とキタナイ?取引をしながら蓄財してきた小市民として映っていた。
その若者の心情に衝撃を受け、しかも彼が幼い弟二人を懸命に育てていた背景を知って・・・
共に働く同僚のために懸命に頑張ってきたという自負は、真しに懸命に弟を育てる彼を解雇に追いやった思慮のなさに消え去ってしまった。
そして、周囲の猛反対を振り切り、服役している彼のかわりに弟二人を家に引き取り育てようとする。それはミシェルの妻も全く同じ思いだった。
月並みだけれど、「優しさ」は「強さ」だということを改めて教えてくれる作品だった。
そして、「幸せ」とは・・・を
フランスは半分、社会主義国家だと言われている。王政を打倒したフランス革命の血潮が社会の基盤に息づいていることを教えてくれる映画だ。
勝手評価 ☆☆☆☆☆ 久しぶりに5個映画に出会った。
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