民平的幸せ体感記3【40代編】

かつて世界一周一人旅をした「みんぺ~」のユルくてどうでもいいブログ。ちょっとハッピーな気持ちになれるとかなれないとか。

児童養護施設職員とカツ丼

2020年05月05日 | 児童養護施設の仕事
児童養護施設で働き始めてから、今年度で20年目になる。

沢山の子どもに出会い、別れてきた。

繋がっている子もいれば、連絡が途絶えてしまった子もいる。

完璧な支援はしてこれなかったけど、その都度、心と身体を一生懸命に駆使してきたつもりだ。

出会った一人ひとりの幸せを願ってきた。

そんなボクの20年の中で出会った一人がAくん。

彼とは担当として濃厚な時を過ごした。

今や「子」とは言えない歳の彼とは、年に一度会うか会わないか、そんな関係で今も細く長く関係が続いている。

たまに会うと溜まった話をたっぷりしてくれる。

それくらいでも良いと思う。

今日、彼の所に行ってきた。

コロナにより様々な立場の人が様々な影響を受けて、程度は違えどしんどい状況にいる。

飲食店で働く彼もそんな一人。

彼が作ったカツ丼が今夜の夕食だった。
美味っ。

正直、どんな味であれ、美味しく味わおうとはしていたかもしれない。

そんな期待を軽く裏切られた。

もちろん良い意味で。

なんていうかお世辞抜きに美味かった。

絶対に気持ちは入ってしまっただろう。

でもそれを差し引いても美味しいと思えたカツ丼。

彼の作った料理を食べる機会なんてこれまでなかった。

施設を出てから決して順風満帆な人生ではなかったAくん。

苦労話は何度も聞いてきた。

そんな色々な苦労が凝縮した味わいなのかも。

カツ丼を食らいながら、ゴクゴクっと流し込んだビールがまた無性に美味かった。

コロナで失ったものやこれから失うかもしれないもの、我慢を強いられているもの…

不安要素を挙げたらきりがない。

でもこんな状況だから気付けたコト、出会えるコトもあるだろう。

このカツ丼もそんな一つなのかもしれない。

これからも幸せへのアンテナは張り続けていきたいと思う。

思うだけでなく行動しようと思う。

ごちそうさま。

とても美味しかったよ。


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