学生の頃、詩が好きだった。今も好きだけど当時とは読み方が違っている。
学生時代は詩の「意味」を賢明に探って、ああでもないこうでもないと議論していたが、それは「意味」があまりない事をこのトシになって感じる。
詩を読むのは実は「楽しみ」なのだ。詩の奥に、底にある何かを感じて楽しむのだとわかってきた。
で、今日はエミリ・ディキンソンという19世紀の北アメリカ、ニューイングランドに生まれた詩人の詩を紹介しよう。
★ひとつの心がこわれるのを★
ひとつの心がこわれるのを止められるなら
わたしが生きることは無駄ではない
ひとつのいのちのうずきを軽くできるなら
ひとつの痛みを鎮められるなら
弱っている一羽の駒鳥(ロビン)を
もういちど巣に戻してやれるなら
わたしが生きることは無駄ではない
妻が亡くなって3年か・・・・・・・・・