ジムに行くとまず最初にストレッチで筋肉をほぐすのですが、そのストレッチに科学的な根拠があるのかどうか調査したという目から鱗が落ちるような論文が紹介されていました。
以下がその要約です。
『小学校の時から運動前には準備体操をしなさいと必ず言われてきましたよね。本当に準備体操は効果があるのかを検証した論文があります。
この論文はこれまでの8つの論文をまとめたレビューです。対象人数が最大のものは17~35歳の兵役でのトレーニング生1,538人、同じく1093人のものが含まれています。
調査では毎日のトレーニング前後に5~10分の準備運動(ストレッチング)をする群としない群に分け、80日間のトレーニング期間の筋肉痛、ケガの状態が評価されました。
筋肉痛は0から10までの11段階で評価されました。ケガは捻挫、疲労骨折、骨膜炎、アキレス腱炎、前脛骨区画症候群(前脛骨筋、長指伸筋、長母指伸筋とそれぞれの筋膜および前脛骨区画に関与する神経と血管に、何らかの原因によって障害が生じ、そのために組織内圧が亢進し、前脛骨区画内の循環系に不全が起こり、筋・腱・神経組織に機能障害や壊死が生じるものである)を対象とされました。
結果ですが、筋肉痛のスコアは両群で同じでした。1998年、2000年の調査とも両群でケガが起きる割合は同じでした。
他の6つの調査でもほぼ同様の結果がでています。
運動前に準備運動(ストレッチング)をしても筋肉痛やケガを防ぐことはできません。筋肉痛になるときはなる、ならないときはならない、ケガをするときはする、しないときはしないのです。私たちが小学校の時から運動前には準備体操をしなさいと言われてきたのはなんだったのでしょうね。思い込みというのは恐ろしいものです。』
(ただし、この結果の解釈に対して注意するべきことは、対象年齢が17~35歳と若く高齢者に関しては不明である点、準備運動(ストレッチング)がその後の運動能力を向上させるかは調査されていないという点です)
本当にびっくりしました。思い込みというか、教育というのはすごい効果があるのだなと思いました。
でも私はストレッチをやりますけど・・・・習慣だから。