April Fool

朝ごはんのあと、編み物をしていた私に新聞を読んでいた相棒が云う。

「おい、ペンギンが空を飛んだらしいぞ。
　ビッグベンの時計もデジタル化されたって」

へえ、ペンギンだって鳥だものやっぱり空飛ぶんだぁ。
一月に行ったときは何の工事もしてなかったのに、
ビッグベンの時計変えちゃうなんてオリンピックに向けてか？
なんて心ここにあらずで聞いていた私はまんまとひっかかってしまった。

実はこれ、今朝の朝日新聞に載っていた、
４月１日（エイプリルフール）のイギリスメディアのほら吹きだった。

ＢＢＣは朝から「空を飛ぶペンギンの撮影に成功」と、
海上を滑空し氷山の上空を舞うペンギンの群れの映像を繰り返し流し、
デイリー：エクスプレス紙は、
「ビッグベンがデジタル化された」と報じた。
（朝日新聞より）

こういうことをメディアが堂々とやっちゃうところがいかにもイギリス。
もっともらしく、バカバカしく、それでいて罪のないホラ。
それを楽しんで作るメディアと心待ちする国民。
私は好きだなあ、こういうの。
成熟を感じる。

それで思った。
昨日の深夜、娘が興奮して語ってくれた大英博物館でのひとこま。
（詳しくは娘のブログ参照）
「ミケランジェロの素描は他にありませんか？」と尋ねた娘を、
資料室のようなところに案内してくれて、
オリジナルのミケランジェロの素描を持ってきて見せてくれた学芸員。
もしかしたらエイプリルフールで気持ちがどんと大きくなっていたのかも。