ピピのシネマな日々:吟遊旅人のつれづれ

歌って踊れる図書館司書の映画三昧の日々を綴ります。たまに読書日記も。2007年3月以前の映画日記はHPに掲載。

ガンジー

2007年12月30日 | 映画レビュー
 小学生のときに『マハトマ・ガンジー』(誰が書いたものだったのだろう? ひょっとして自伝かも)を読んで素直に感動したものだ。印象に強く残っているのは、ガンジーが大金持ちの子弟であり、壮大な結婚式を挙げたこと、彼が徹底した菜食主義者であったことだ。とにかく偉大な人だという印象が強く残っているが、その後、学生時代にはガンジーの「非暴力」という抵抗主義は「生ぬるい」と感じていた。だが、この映画を観るとやはり彼は「非暴力」を訴えてはいるが、「不服従だ、抵抗せよ」と強調している。決して無抵抗を主張したわけではないのだ。そのことがとても魅力的だ。 

 この映画の魅力はなんといってもベン・キングズレーにある。映画のロケ中にガンジーを知るおばあさんから「ガンジーさん」と声をかけられたとかいう逸話も読んだことがあるぐらい、そっくりです。キングズレーの品のある熱演が見所で、映画的にはさして特別な手腕を感じない。もちろん3時間もある長尺を飽きさせずに演出したアッテンボローはさすがだと思うが、ガンジーの人生とインド独立運動じたいが波乱万丈の大河ドラマなのだから、これは演出力の賜物なのかどうかよくわからない。ただし、ガンジーの人柄を表すエピソードを過不足なく配置した脚本は万全だ。腕の冴えを感じるというよりは奇をてらわず手堅く作ったという印象の強い映画。(レンタルDVD)

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GANDHI
イギリス/インド、1982年、上映時間 188分
製作・監督: リチャード・アッテンボロー、脚本: ジョン・ブライリー、音楽: ラヴィ・シャンカール、ジョージ・フェントン
出演: ベン・キングズレー、キャンディス・バーゲン、ジョン・ギールグッド、マーティン・シーン、エドワード・フォックス

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