岐阜県議会議員 太田維久(おおた・まさひさ)のblog

再生、飛躍、「政策維新」
生活を支え、生命を守る政治を実現する。

【追悼】環境の「かん」

2010年11月29日 20時23分28秒 | 民主党

新聞でも報じられていますが、岐阜市議会の副議長も務めた高橋かん(寛)市会議員が急逝しました。享年64歳。かけがえのない方を亡くしました。

「環境の『かん』」。市民の立場から、環境問題を中心に的確に問題をとらえ、市議会でも鋭い指摘を続けてきました。人体に有害な化学物質の汚染問題では先駆的に取り上げ、岐阜市の環境衛生行政を牽引してきました。また東海環状道・御望山ルート問題では、実に十数年にわたってトンネルルートを避けてほしい御望山山麓の団地住民の声を訴え続けました。
民主党県連においては、まさに重鎮として長年運営に関わり、その経験と温厚な人柄がもたらす人望で、的確に党の方向性を示していました。特に昨年夏の衆院選では柴橋さんの当選と民主党躍進の原動力の一人でした。

地域の支持者に会うと、「さっき、かんさんが来たよ」「きのう、かんさんとしゃべったよ」という声を、ここのところよく聞いていました。来年、春に向けて準備も進めていたようでした。十日ほど前には私のスピーチをわざわざ聞きに来ていただきました。
亡くなる日の朝、お会いした際にはご機嫌もよく、いつもの笑顔で、素敵な鞄に荷物を詰めて。「市議会の質問を書かんとな」と、いつものように議会質問に向け意欲十分でした。

お聞きしているところでは、ご苦労の多い政治家人生でした。ご心労も多く、ご無理も多かったのでしょう。私たち後輩の議員は、かんさんの培った土壌の上にいます。

きょうお通夜に行きました。たいへん多くの方が参列、位牌に書かれた法名は「宣説院」。かんさんに相応しい法名です。労働運動から始まり、五十五年体制の時代に保守地盤の中で闘い続け、市民の立場で次の時代の自治を拓いていた自治体政治家「高橋かん」さんをいつまでも覚えていただきたいと思います。


季刊誌「自治研ぎふ」に寄稿

2010年11月28日 00時40分02秒 | その他

岐阜県地方自治研究センターが発行している季刊誌「自治研ぎふ」最新号(第97号)に、私のレポートが掲載されています。
「山間地の自治体病院の転機」と題し、岐阜県立下呂温泉病院を中心に現状と課題をレポートしています。病院長や事務局、地域住民、そして仲間である職員から取材して、医師・看護師不足、施設の老朽化と新設移転、運営の今後など、直面する多くの課題についてまとめました。
「自治研ぎふ」は県庁(図書館、議会棟など)でも読むことは出来ますが、ご購読を希望される方は岐阜県地方自治研究センター(電話:058-265-3135)までご連絡をお願いします。尚、今号は他に岐阜大名誉教授の水崎節文理事長による「転変する国政選挙~不安定な政党システム(今夏の参院選を中心に)」や岐阜大学教授の富樫幸一さんによる「長良川河口ぜきを巡る利水構造の実態とゲートの開放」、弁護士の在間正史さんによる「長良川河口堰開放による塩害発生の検討(塩害発生を否定)」などと読みどころ満載です。

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29日開会となる岐阜県の第5回定例議会で、一般質問を行います。8・9・10日のいずれかです。


木製防音壁がエコプロダクツ大賞

2010年11月21日 22時34分48秒 | その他

岐阜の取り組みが評価されました。エコプロダクツ大賞は全国でも冠たる取り組みに与えられます。新聞・テレビはもっと報道すべきでは?

間伐材の防音壁に最高賞 エコプロダクツ大賞
岐阜新聞 2010年11月20日09:18
 
エコプロダクツ大賞の最高賞を受賞した木製防音壁=羽島郡岐南町野中、篠田
◆県森林組合連合会と県内2社がスクラム

 土木資材商社の篠田(羽島郡岐南町野中、篠田篤彦社長)と製材加工の本庄工業(岐阜市北鶉、中川稔之社長)、県森林組合連合会の3者が間伐材を使って開発した木製防音壁「安ら木(やすらぎ)2」が、環境負荷低減につながる製品に贈られる「エコプロダクツ大賞」の最高位・農林水産大臣賞を受賞した。12月9日に都内で表彰式が行われる。
 吸音材のロックウールを間伐材で挟んだ防音壁で、高速道路や駅、駐車場などに使う。間伐材の用途を広げることで地域林業の活性化を図り、森林整備の促進につなげる狙い。一般的な金属製防音壁に比べて生態系への影響も少ないとしている。
 また金属製の防音壁と規格サイズをそろえることで、既設の柱を生かして金属製と交換できる。吸音率は金属製と同等を実現した。
 10年ほど前、篠田社長がドイツの高速道路で木製防音壁を見たのがきっかけで、2002(平成14)年に間伐材防音壁普及協会(会長・篠田社長)をつくって開発に着手。改良を重ねた安ら木2で高評価を得た。同連合会が間伐材供給、篠田がロックウールなど内部材、本庄工業が製材・加工を担当する。
 エコプロダクツ大賞は、財団法人「地球・人間環境フォーラム」などでつくる推進協議会が主催、農林水産省や経済産業省など各省庁が後援。過去にハイブリッドカーのプリウスや家庭用燃料電池のエネファームなども最高賞を受賞している。
 すでに商社などから引き合いがあるといい、篠田社長は「共生型エコプロダクツの典型として全国に展開したい」と話している。

本庄工業さんは去年も間伐材を利用した玩具「Jブロック」でエコプロダクツ大賞推進協議会会長賞を受賞しています。去年、副知事への受賞報告が記事になりました。木の国山の国の誇りである今回の受賞を多くの人に知ってもらいたいものです。


街頭で感じる感覚・空気

2010年11月20日 15時22分51秒 | その他

毎週金曜日に、競輪場近くにある入舟町交差点で早朝街宣を行っています。ここは交通量が多く、昨日は当ブログにもコメントを下さっている方を含め、多くの方からあいさつを返していただきました。励みになります。本当に感謝いたします。

民主党に対する逆風が強いなか、批判的な意見をお聞きすることはしばしばあります。とは言え、党というより私自身の政見を語ることで理解が得られると信じており、街頭で感じる感覚・空気を大切にしています。ちょうど、そんな話を本日(11月19日付)の朝日新聞・オピニオン面で枝野幹事長代理が書かれていました。

夜はトークサロンで一時間話しました。民主党政権交代後の政治状況を語りました。写真はその様子です。中央向かって右が私。

 

 


要望対応

2010年11月09日 00時13分32秒 | 県政全般

きょうは朝から夜まで要望対応でした。

国の来年度当初予算編成に向けて、先週から民主党県連で各種団体からの要望を受けています。きょうは、道路協会、石油商組合、農業共済、環境整備事業協同組合、町村会の要望を受けました。各種団体からの要望対応は今週末まで続きますが、私は予定が詰まっていて対応が出来るのはきょうだけになると思います。そして来週、要望のランク付けをする会議が民主党県連で開かれる予定です。

この要望対応、去年は政権発足後、初めてだったこともあり、要望する側も受ける側も勝手がわからずかなり苦労しました。特に要望毎の優先度がつけにくいものもあり、詳しい議員に聴いたりして手間がかかりました。それに比べると、今年はだいぶ整理されたようです。

午後は県庁に移り、県の各部局から国の来年度当初予算編成に関する要望を会派として受けました。これも政権交代で去年から行われるようになったもので、それ以前は自民クラブが受けていたものです。各部局で優先度の高いものを説明してもらい、質疑をするという形式ですが、全部局を一日でやるのは量が多いだけにたいへんでした。内容について、ひとつ気になったのは農政部関係で環太平洋経済連携協定(TPP)について。県要望でも慎重に対応するよう求められていました。TPPについては農業分野への影響が大きいとして、国会議員のなかでも慎重論がありますが、自治体や自治体議員の間からはもっと慎重な対応を求める声が出るのではないでしょうか。

そのあと県が今年度いっぱいで休止する予定の未来会館について存続を求める相談を受けました。この問題は、毎年2億円の赤字を出している岐阜市にある未来会館について、演劇関係者などでつくる市民グループが存続を求めているものです。私自身のスタンスは「財政がいい状態なら存続させたい施設であるが、現在の岐阜県の財政状況では続けていくことは難しい。県有施設の休廃止なども盛り込んだ県の行財政改革アクションプランは決めた以上、守る必要がある。だがホールや練習室など評価されている施設もあり存続を求める動きも起きている。ただ閉鎖するのではなくて、企業や他自治体などと協議して、機能を残せるよう努めるべきだろう」というものです。つまり、民間で医療や介護などの施設が入ったり、店舗が入ったとしてもホールや練習室を残し、公共的なイベントホールとしての機能を持続させることが出来るのではないかと思っています。ただ、民間のいいプロジェクトが簡単にあがってくるわけでなく、他自治体(この場合岐阜市)が色よい返事をするとは思えないので、依然として難しい課題です。来年4月には休止するが、活用策の検討は続くということになりそうです、いまのままだと。

ところで八ツ場ダムの件、きのうきょうの一件だけではありませんが、こうした対応は信頼を失墜させます。


地方自治研究全国集会

2010年11月08日 01時28分12秒 | その他
名古屋市で金曜日から開かれた地方自治全国集会に参加しました。各都道府県の自治研究センターの全国集会です。私は岐阜県の自治研究センターで副理事長を務めているので三日間の参加、昼間は出席し、そのあと地元の仕事をしてという日々でした。
地方自治の現場で抱える課題について、全体集会と分科会に分かれて開催されました。分科会は「医療と介護の連携」に参加、まる一日かけた結構ハードなものでしたが各地の事例紹介はたいへん参考になりました。



労組系の集会なので基本的に民主党支持ですが、全体集会、分科会ともに最近の民主党に対する注文が多く、「小泉的なもの(新自由主義)を否定して出来た民主党政権なのに、最近は小泉的な顔を見えるようになった」との批判には襟を正さなければならないことだと思います。
会場は名古屋市の国際会議場。先週までCOP10の会場でした。完成はバブル期の1989年だけにすごい施設ですね。


下呂温泉病院定期大会

2010年11月05日 10時09分32秒 | 福祉・医療など
きのう開かれた県立下呂温泉病院労働組合の定期大会です。



写真では私の後ろに新病院のイメージ図が掲げられています。来賓の病院事務局長が持って来られました。間もなく公開されるようです。新病院にかける住民の期待が高まるといいですね。
きのう、アポの要望がありましたが、月曜日夜まで時間がありません。。。

そういう時期になった

2010年11月01日 23時11分48秒 | まちづくり
きょうは昼過ぎまで大垣でした。
養老山地まで見渡すところでは、雲がかかり、ところによって雲から地上まで白く幕が降りたようにも見えました。西の方から雨雲が張り出しているのでしょう。これが雪になったら西濃独特の冬の気候になります。きょうは西からの風も強く、時折、時雨れて、西高東低の気圧配置。冬はあと少しです。
今年は秋はなかった。司馬遼太郎が美濃路の秋の美しさを讃えていますが、今年はそうした風情を感じることはありませんでした。気候がおかしい。地球温暖化に関して否定的な著作が版を重ねていますが(この著作に関して環境省の人が言うには「信用するな」と)、明らかにおかしい。



写真は何となく撮った水門川付近の光景です。ピンクフロイドのアルバム「アニマルズ」のジャケットを少し意識したような。

大垣で話しているなかで、もう統一自治体選挙まで半年を切ったのに、そんな雰囲気はないという話題がありました。岐阜市では市議選は乱立気味ですし、県議選も動きがなくはない。しかし他の市町村では、どうも競争が激しくないような気がします。活力がなくなったというか、「岐阜をよくするのは私以外いない」という気概を持った人の立候補も少ないのでは、という意見で一致しました。私は気概と志でやっているのですが。
結論として、来春の統一自治体選挙はどこも投票率が低くなるだろう、ということでした。先日の可児市の市長選挙も前回をわずかに下回った50%そこそこ。自分のまちのトップを選ぶ選挙に投票に行かないというのはおかしい。おかしいのは気候だけではない。今年はじめの岐阜市長選挙はもっと酷かった。選挙をやる側が選択肢を示さない、とか争点がない、とか言われますが、私たちは懸命にやっています。メディアがそう書くだけです。
まあ、そう憤っても仕方ない。考えるべきは投票率が低くても勝つことです。ふわっとした票がないのなら、確実に候補者個人を支持する人をどれだけ増やすか、です。ひとつひとつの団体、ひとりひとりの支持者、お会いして話をして賛同してもらう。それが政治の基本です。メディアでわーっと盛り上がるのは、波に乗った時はいいのですが、メディアは移り気、そうでないといいようには取り上げてもらえません。
私はメディア政治に背を向けた人間ですから。地に足のついた政治をやりたいのです。
でもたいへんな作業です。先日の新聞報道でも、民主党県連の統一自治体選挙候補者決定が出ていましたが、1万何千票をとるということがどれだけ大変なことか。あと半年、幸い現職ですが、どれだけできるか、考えると焦るばかりです。
そんな訳で、午後は岐阜市内、夕方は美濃加茂市で支持組織であります県職連合の支部大会に出席しました。

県議会厚生環境委員会視察(三日目)

2010年11月01日 00時19分13秒 | 県政全般
三日目は日田市にあるサッポロビール日田工場です。

サッポロビールの西日本の生産拠点で、平成12年3月竣工、400人が働いている大きな工場です。周辺の自然環境との調和、環境管理と資源リサイクルに力を入れています。



ビールの生産工程で出てくる廃棄物は100%再利用。ビールの搾りかすは飼料に、廃液から発生するメタンガスは工場の燃料にという具会です。個人的に関心があったことは工場が高台にあることから排水の下水道放流までの高低差を利用して水力発電を行い、工場の電気の一部をまかなっていることでした。いわゆる小水力発電ですが、この設備は10年近くまえの工場稼働開始から続けられているそうです。



これは工場の玄関。多くのバスツアーの観光客が見学に訪れていました。工場見学と観光との組み合わせは食品関係工場ならではですが、上手なやり方です。視察的には観光は総務委員会か企画経済委員会ですが。