岐阜県議会議員 太田維久(おおた・まさひさ)のblog

再生、飛躍、「政策維新」
生活を支え、生命を守る政治を実現する。

河口堰シンポの思い出

2011年01月15日 02時20分24秒 | 環境・公共事業

八ッ場ダムのことを書いていて思い出しました。
おととい、長良川河口堰のことがテーマになる会合があったのですが、2004年に三重県旧長島町で開かれた河口堰に反対する(した)シンポジウムの写真が回覧されていました。
このシンポジウム、河口堰運用10年の節目なので私が「どうしても取材する」と訴え、「ニュース価値がない」と言われながらも「自分でTVカメラを回すならいい」言われ取材に行きました。
シンポジウムには名古屋の河村たかし市長(当時は衆院議員)、近藤昭一衆院議員、大阪の稲見衆院議員、そして菅直人現首相も弁士として登壇しました。
菅さんは法政大学の五十嵐教授と対談をして、「こういう人に首相になってもらいたい」と思ったのですが・・・

 

 


八ツ場、合理的な判断を

2011年01月15日 02時08分07秒 | 環境・公共事業

八ツ場、建設再開なら費用34億円増 完成も3年遅れ
                    (朝日新聞2011年1月14日21時10分)

本体工事が凍結されている八ツ場(やんば)ダム(群馬県)の建設を再開した場合、完成は予定より3年遅れの2018年末になるとの見通しを、国土交通省が14日、示した。事業費も少なくとも34億円の追加が必要になるという。
事業費を負担している利根川流域の6都県との検証作業の会合で明らかにした。1985年に地元が建設を受け入れて以降、2000年度に完成する予定だったが、すでに2度、完成が遅れている。
政権交代直後の09年9月にダム本体の工事が中止された。現政権はダムが必要かどうかを検証する作業を今秋に終え、建設中止か再開かを判断することを目標にしている。だが、仮に再開しても、大型公共事業の入札には、競争性を確保するために周知期間が半年から9カ月程度は必要で、ダムの完成は3年遅れることになるという。
ダムの総事業費は、現時点で国内ダムで最高の4600億円。これまでの検証作業で、完成までのコストを国が見直したところ、工事のやり方を変えるなどして21億7千万円が節約できるが、3年延長で人件費がかさむなどして55億3千万円が追加になり、少なくとも差し引き34億円が新たに必要という。
この日の会合では、6都県から「完成の遅れも、事業費の増加も到底、受け入れられない」と反発が相次いだ。

八ツ場ダムについては国の政策に翻弄されてきた地元は気の毒なのですが、推進を主張している6都県もこれから水需要が増えるのかということ、そしてダム上流地域の地質的な問題、つまり浅間山などの火山が噴火して出来た土地で土砂流出が多くダム湖が短期間で埋まる懸念があることから反対です。内閣改造が行われましたが、新内閣にはマニフェストに掲げた八ツ場ダム中止も約束を守る努力をして欲しいと思います。

 


長良川河口堰、試験開放を求める

2010年05月19日 17時33分57秒 | 環境・公共事業

「河口堰開放、民主県連に陳情へ 長良川漁業対策協」

長良川水系の7つの漁協でつくる長良川漁業対策協議会が、長良川河口堰の試験開放を国に対して求める陳情書を民主党県連に提出する、という記事が今朝の岐阜新聞に載っている。
長良川のアユとサツキマスの不良を受けてということ。

記事によると陳情は6月12日からの豊かな海づくり大会までに行い、遡上期の春と産卵期の秋に、長良川河口堰の全ゲートを上げる試験開放を実施するよう求めるということだそうだ。
私は県連の政調をやっているが、この話は報道で知ったのが初めて。
きょうの時点では、県連事務局としても把握していないようだ。
しかし長良川の漁協は河口堰の試験開放を以前から求めていて、昨年末に来年度予算要望で私が県漁連の会長(前県議の戸部氏)と面談した際にも要請をいただいた。

河口堰については、一気に撤去とまでは行かないまでも試験開放と環境調査を続けて事実上ない状態に持ってゆきたい。
導水路と同じように三県の民主県連でも協議できるように対応するつもりだ。

参院選の岐阜県内での争点になるかも知れない。
ちなみに現職山下参院議員からは「河口堰不要」との見解を聞いたことがある。
小見山氏はどうか?

河口堰が現状での「豊かな海づくり」というのは実は奇妙なことだ。
もう10年も前にNHK時代に河口堰の検証を企画したことがあって、堰のすぐ上にカメラマンが潜って撮った映像は生態系が崩れたヘドロの川底だったことを思い出す。


水制度改革国民会議(1)

2010年04月08日 19時11分24秒 | 環境・公共事業

水制度改革国民会議が年次総会が開かれた。
去年の総会も出席し、ブログでも報告した。
ダムや農業用水、地下水など、水利用や治水など日本の水に関わる行政は縦割りの典型。かつ、そうした施策、計画が進められるのが、市民から遠いところだったりするのは導水路問題でも明らかな通り。
水制度改革国民会議は超党派の国会議員で構成され、「水循環基本法」の制定を目指す。基本法が制定されれば河川行政についても「流域連合」「流域連合議会」などで担われ、大きな改革となろう。
写真は共同座長のひとり、新党日本の田中康夫衆院議員。私は、昔からこの人にシンパシーを持っていてます。


民主党愛知県連・導水路PT

2009年12月23日 18時29分19秒 | 環境・公共事業
22日に名古屋市で開かれた民主党愛知県連の木曽川水系連絡導水路事業プロジェクトチームの意見交換会に出席した。
導水路事業については、かねてから岐阜、愛知、三重の民主県連で協議を進めようとしていたものの、それぞれが忙しくなかなか出来ないでいた。
この日のPTは近藤昭一衆院議員と高木ひろし県議をはじめとする愛知県議団、それに私が出席、愛知県、名古屋市、国交省、水資源機構から事業の説明を受けるとともに、さまざまな疑問点について質した。
木曽川水系連絡導水路事業については、徳山ダムと同じで、あとづけの理由説明と思しきことが多く、この日の説明も相変わらず釈然としなかった。
この事業は不透明な部分が多く、この日の論点を整理して、引き続き議論してゆく方針になると思う。
しかし名古屋市長は「導水路は不要」と言っているのに、名古屋市上下水道局の説明は必要と言いたげで、この点もいつも違和感を感じる。
ところで、きょうの岐阜新聞朝刊に共同通信配信のこの件についての記事が出ていた。
「太田維久岐阜県議からは『岐阜県が費用負担する環境対策面での効果の根拠も、今後示して欲しい』との意見が出た」と記事にある。
発言を記事にしていただいたことは、たいへんたいへん有難いことと感謝しているが、私は「岐阜県は導水路の効果として東濃・可茂地域の渇水対策になると説明しているが、渇水対策というのは水の利用になる。アロケーションからすれば利水分のない岐阜県でどうして水の利用が出来るのか。法的・制度的な根拠を示して欲しい」と聞いた訳で、ちょっと記事の内容は違う。
まあ、これが環境対策・・・・渇水対策・・・・変じて利水という不思議な論理展開にかかるところなので分かりにくくても仕方ないことであるが。
ちなみに国交省や水資源機構からは法的・制度的な根拠となる回答がなかったので、気長に納得がいく回答を待つことにしている。

導水路も同様に?~八ツ場ダム建設中止を明言

2009年09月17日 01時12分07秒 | 環境・公共事業

前原国交相、八ツ場ダム建設中止を明言 (朝日新聞・2009・9・16)  

 民主党の前原誠司国交相は17日、記者団の取材に対し、政権公約で中止を掲げた八ツ場(やんば)ダム(群馬県)について、建設を中止する考えを明らかにした。総事業費では過去最多のダムは計画浮上から半世紀以上を経て正式に中止に向かう。
 11日から予定されていたダム本体工事の入札は中止されており、今年1月に官報へ掲載された政府公告は取り消される。  8月末の総選挙の結果を受け、国交省は八ツ場ダムの本体工事入札を延期する一方、谷口博昭事務次官が「治水、利水上の必要性、事業の経緯、地元の県知事や地元の首長のご意見を新大臣にご説明させていただきたい」と事業継続に理解を求めていく構えだった。
 八ツ場ダムでは、総事業費4600億円のうち3210億円がすでに投入され、水没する道路や鉄道の付け替え工事や代替宅地の造成などに充てられた。東京、千葉、埼玉、茨城、群馬、栃木の6都県が治水分の525億円と、栃木を除く5都県が利水分の1460億円を負担している。


 木曽川導水路事業 岡田幹事長、撤退方針を支持

2009年09月13日 10時15分07秒 | 環境・公共事業

【東京】木曽川水系連絡導水路事業で河村たかし名古屋市長が撤退方針を示していることについて、民主党の岡田克也幹事長は十一日の定例記者会見で、「河村市長に基本的に賛同している」と述べ、撤退方針を支持した。

 岡田氏は同問題について、民主党の三重、愛知、岐阜県連と名古屋市議で対応を議論していることも示し、「その議論を待って判断していく」と語った。

 同事業は徳山ダムの水を揖斐川から木曽川に流すのが目的で、総事業費は八百九十億円。このうち三重の負担は十三億円。河村市長の方針に三重など三県は反対している。

伊勢新聞より


愛知導水路訴訟原告団集会

2009年06月21日 01時08分01秒 | 環境・公共事業
そのあとは名古屋市に行き、導水路事業について愛知県を相手取った訴訟の原告団集会に出席。
原告団も「名古屋市の河村市長を応援しましょう」とのこと。民主党は愛知県の神田県政に対して野党、名古屋市の河村市政に対しては与党。党として関わっている訴訟でないが(私も原告団には入っていない)、整合性はとれる。

集会の後、地下鉄栄駅で愛知県議会民主党の高木ひろし県議とばったり会う。高木県議とは先週の木曜日に打ち合わせをしたばかり。23日の愛知県議会・一般質問で導水路問題を追及するそうだ。岐阜県では中継を見れないが要注目!

徳山ダム導水路の賛否を検討 愛知民主PT発足へ

2009年06月14日 21時34分54秒 | 環境・公共事業

近藤昭一衆院議員はじめ、愛知県連の同志たちが動き始めた。岐阜県連の議論も引っ張ってゆこう。

「徳山ダム導水路の賛否を検討 愛知民主PT発足へ」
中日新聞 2009年6月14日 朝刊
民主党愛知県連は13日、河村たかし名古屋市長が撤退を表明した徳山ダムの木曽川水系連絡導水路問題でプロジェクトチームを発足し、県連としての方向性をまとめることを決めた。
チームは県連政調会長の古本伸一郎衆院議員(愛知11区)と党公共事業検討小委員会座長代理の近藤昭一衆院議員(愛知3区)を中心につくり、国土交通省や県、市の3者から意見聴取した上で撤退への賛否を判断する。
県連の杉岡和明幹事長は「出発点は河村発言だが、撤退を前提にしているわけではない。岐阜、三重県連にも呼び掛けて方向性を一致させたい」と話した。  同党は2005年総選挙のマニフェストで長良川河口堰(ぜき)の見直しを掲げている。


霞ヶ浦導水事業について

2009年06月11日 14時04分09秒 | 環境・公共事業

昨日書き込んだ霞ヶ浦導水事業について、「岩波ブックレット・首都圏の水が危ない」では「虚構」であると指摘されている。

導水事業の目的は、1)茨城県、東京都、千葉県、埼玉県の都市用水を確保すること、2)利根川や那珂川の渇水時に霞ヶ浦を経由して相互に補給すること、3)利根川や中川の水を霞ヶ浦に導水して、その水質浄化を図ること、とされている。
1)と2)、つまり都市用水の確保と、渇水時対策は霞ヶ浦の水質が悪いために現実的でない。3)については利根川と那珂川とも霞ヶ浦の栄養塩濃度と平均してそう変わらず水質が劇的によくなることはないということだ。

この事業費は1900億円という。木曽川水系もそうだが、どうしてこんな事業が進められるのだろうか。

かつて、共産党政権下のソ連でシベリアを流れる大河の水を中央アジアに持ってくる導水路をつくって砂漠の灌漑をしようと計画したと言われている。また現実に、パミール高原を源とするアムダリヤ(川)から取水してトルクメニスタンの砂漠を灌漑し綿花の一大生産地をつくったカラクーム運河はかつて世界有数の湖であったアラル海を瀕死の状態に追い込んだ。巨大な自然改編は取り返しのつかない環境破壊を招き、水生生物のみならず住民の生活にも大きな影響を及ぼす。日本で行われている導水路事業は規模こそ旧ソ連のものより小さいが環境・生態系への影響は無視できるものではないと思う。