岐阜県議会議員 太田維久(おおた・まさひさ)のblog

再生、飛躍、「政策維新」
生活を支え、生命を守る政治を実現する。

立派な図書館が出来る!

2011年01月13日 00時06分18秒 | まちづくり

岐阜大学医学部跡地に整備される市の中央図書館について、設計者選定の審査をしたところ、最終的に残った設計士はいずれも世界的な方々ばかりだったそうです。と、いう新聞記事が出ていました。記事には、「ここまで現代建築を代表する著名な人が集まるとは」と舌を巻くほどの設計士ら70人の応募があった、と書かれています。素晴らしいですね。きっと世界に誇れる建物ができるのでしょう。期待しましょう。

とは言え、医学部跡地に図書館をつくることへの市民の期待は実際どうなのでしょうか。医学部跡地利用については普段よく話題に上りますが、図書館や今の市民会館に代わるものをつくることに対して批判的な意見を多く聞きます。きょう行った座談会でもそうした声を聞きました。まあ、議員によっては「市民の多くは図書館を作れと言っている」という人もいるでしょうけど。

以前、何年も前にブログで書いたことがあるのですが、私は市民図書館のような施設は宇佐の県図書館があるので十分だと思っています。実際、県図書館の機能は地元市民の利用に軸を置いた市民図書館のようになっているそうです。一方で、市内のコミュニティーセンターなど公共の建物にある図書館機能を高めることは望ましいと思います。例えば、JR岐阜駅のハートフルスクエアの図書館はサラリーマンの需要を考え、ビジネス書を増やすとか。こうした施策の方が事業費もかからないでしょう。そして医学部跡地は薬大移転と医療、福祉を組み合わせ、若者とお年寄りが集まる核にしたほうが望ましいと、いまだに思っています。

図書館は公共の知を育む重要な施設。自治体が取り組むべき大事な施策のひとつです。しかし、ネットや電子書籍の普及で公共知の在り方も変わってきています。高名な設計士による後世に残る建築物は価値があるものになるかも知れませんが、未来会館やふれあい会館といったハコモノ行政といわれたころに作られた県の施設がいまどう見られているのか、これは教訓です。


そういう時期になった

2010年11月01日 23時11分48秒 | まちづくり
きょうは昼過ぎまで大垣でした。
養老山地まで見渡すところでは、雲がかかり、ところによって雲から地上まで白く幕が降りたようにも見えました。西の方から雨雲が張り出しているのでしょう。これが雪になったら西濃独特の冬の気候になります。きょうは西からの風も強く、時折、時雨れて、西高東低の気圧配置。冬はあと少しです。
今年は秋はなかった。司馬遼太郎が美濃路の秋の美しさを讃えていますが、今年はそうした風情を感じることはありませんでした。気候がおかしい。地球温暖化に関して否定的な著作が版を重ねていますが(この著作に関して環境省の人が言うには「信用するな」と)、明らかにおかしい。



写真は何となく撮った水門川付近の光景です。ピンクフロイドのアルバム「アニマルズ」のジャケットを少し意識したような。

大垣で話しているなかで、もう統一自治体選挙まで半年を切ったのに、そんな雰囲気はないという話題がありました。岐阜市では市議選は乱立気味ですし、県議選も動きがなくはない。しかし他の市町村では、どうも競争が激しくないような気がします。活力がなくなったというか、「岐阜をよくするのは私以外いない」という気概を持った人の立候補も少ないのでは、という意見で一致しました。私は気概と志でやっているのですが。
結論として、来春の統一自治体選挙はどこも投票率が低くなるだろう、ということでした。先日の可児市の市長選挙も前回をわずかに下回った50%そこそこ。自分のまちのトップを選ぶ選挙に投票に行かないというのはおかしい。おかしいのは気候だけではない。今年はじめの岐阜市長選挙はもっと酷かった。選挙をやる側が選択肢を示さない、とか争点がない、とか言われますが、私たちは懸命にやっています。メディアがそう書くだけです。
まあ、そう憤っても仕方ない。考えるべきは投票率が低くても勝つことです。ふわっとした票がないのなら、確実に候補者個人を支持する人をどれだけ増やすか、です。ひとつひとつの団体、ひとりひとりの支持者、お会いして話をして賛同してもらう。それが政治の基本です。メディアでわーっと盛り上がるのは、波に乗った時はいいのですが、メディアは移り気、そうでないといいようには取り上げてもらえません。
私はメディア政治に背を向けた人間ですから。地に足のついた政治をやりたいのです。
でもたいへんな作業です。先日の新聞報道でも、民主党県連の統一自治体選挙候補者決定が出ていましたが、1万何千票をとるということがどれだけ大変なことか。あと半年、幸い現職ですが、どれだけできるか、考えると焦るばかりです。
そんな訳で、午後は岐阜市内、夕方は美濃加茂市で支持組織であります県職連合の支部大会に出席しました。

旧岐阜県庁舎の見学会(イカス旧県庁舎を活かす)

2010年10月15日 01時18分24秒 | まちづくり
この荘厳な階段、豪華な会議室は国会議事堂ではないのです。




岐阜市司町の旧岐阜県庁、いまの岐阜総合庁舎の正面部分にあります。設計したのは大垣出身の建築家で国会議事堂も設計した人だとか。昭和初期の行政建築物の特徴をいまに残している貴重な建築物です。
旧岐阜県庁を残し活用してゆこうという取り組みは8月にブログで伝えました。きょうは一般市民による見学会が開かれました。旧県庁は岐阜市民でも特別な用事がないと内部を見た人は少ないと思います。また耐震性が低いため、一般の公開は限られています(でも耐震性に問題があるこの庁舎で日常的に仕事をしている人たちが大勢いて、庁舎自体何とかしないといけないのですが)。今日は庁舎管理の責任者にあたる副局長が立ち会ってくださいました。
いつも繰り返しですが、こうした価値のあるものを残したいけど県財政はひっ迫している。岐阜市もお金がかかるものを押しつけられるのはかなわない。いまの段階では、この旧県庁舎をどうするか、県や市に尋ねてもいい返答が出てこないというのが実情です。だからこそ、市民で金はなくても知恵は出すという取り組みをしてゆこうと考えています。

イカス旧県庁舎をどういかす(生かす・活かす)

2010年08月11日 23時46分07秒 | まちづくり
旧岐阜県庁舎(岐阜市司町の県岐阜総合庁舎)をどうにかしようという会合に出ました。

旧岐阜県庁舎は大正13年に出来たもので、玄関や入ってすぐの階段、局長室などは大理石張り(多分)の重厚なつくりです。
いまでも岐阜振興局や岐阜土木事務所、岐阜農林事務所などの県の出先機関が入っていますが、建物の耐震強度が低く、隣接する岐阜大学病院跡地を岐阜市が再開発しようとしていること、県の出先機関の統廃合もあり、玄関やその周辺を残し、ゆくゆくは取り壊すようです。取り壊したあとは岐阜市に譲って、岐阜市の再開発に利用されますが、残される玄関やその周辺(つまり正面部分)をどうするかということが議論になりつつあります。

「取り壊す」となっている部分も、古いけど、建築意匠としては価値があるとの意見もあります。

会合ではこの「イカス」旧県庁舎の保存と活用にどう市民の声を反映させるか、市民にどう声を広げてゆくか意見を交わしました。

この手の旧県庁舎は権威を発揚するような様式が多く、いまとなっては時代を感じさせる趣がある建築で、各地で何らかのかたちで残されています。
岐阜県も財政が非常に厳しいなか、やれることは限られていますが、市民の声もいかして何とか保存活用したいものです。

もう一度タウンミーティング宣伝

2010年04月15日 21時33分22秒 | まちづくり

ぎふまちづくりセンターが「協働のまちづくりを目指して」と題したタウンミーティングを開きます。
政権交代のあと、民主党を中心とした政権はまちづくり政策をどのように考えているのか?この分野に精通した若井康彦衆院議員(千葉県選出)をお招きして講演をいただきます。

2010年4月17日(土)午後2時から 岐阜市の未来会館にて。

お問い合わせは「ぎふまちづくりセンター」へ http://www.gifumati.com/

 


ぎふ街なか楽周会

2009年06月21日 01時03分40秒 | まちづくり
大学のゼミがまちの魅力を観察するツアー「ぎふ街なか楽周会」が実施された。ツアーをサポートするいつもの仲間に交じって私も少し参加。
シティータワー43にある岐阜放送スタジオを見学。学生さんたちにとっては新鮮だったと思う。私にとって久し振りのTVスタジオは番組オンエア直前の高揚感を感じる。またTVに出演したいなあ。

医学部附属病院跡地利用に関して

2009年06月17日 10時28分45秒 | まちづくり

岐阜市議会で岐阜大学附属病院の跡地利用に関して質問があり、市側は市立図書館などを建設する計画について2011年度には着工する方針を明らかにしたと報じられている。市立図書館に加えて、市民会館、窓口の一元化機能などを設置するそうだ。

図書館ということで言えば、市内には岐阜県図書館がある。先ごろ、指定管理者制度の導入も含めて議論のあった県立図書館だが、郷土資料・地図の所蔵で特徴があり、利用者数・貸出数ともに全国の都道府県立図書館でも上位にランクされる評価の高い施設だ。
県図書館は市の中心部から離れていて、児童・生徒の利用は不便だ。そこで岐阜市としてみれば、市の中心部に位置し、古くなった市立図書館を新しくしたいと考えるのだろう。でも発想を変えて欲しい。市立図書館の分室は、長森や柳津などの公民館の中にある。JR岐阜駅構内のハートフルスクエアにも分室がある。それぞれの図書館分室をネットワーク化して機能を強化、利用者のニーズに特化させたうえで岐阜県図書館を地域の拠点図書館として県と市とで補完性を重視してゆくべきだ。

市民会館もどうだろうか。いまの市民会館は古く、耐震性も心配だろう。新しいものをこの際、という思いはわからなくもない。しかし市民会館と同じ1500人収容の大ホールは長良川国際会議場にもある。国際会議場大ホールが十分使われているだろうか。サラマンカホール700人、じゅうろくプラザホール600人、岐阜市文化センター小劇場500人、未来会館400人。規模は小さくなるが、市内にはイベントホールはそれなりに存在する。こうしたホールは活況を呈しているのだろうか。

このように考えると、いまの跡地利用の在り方も、結局ハコもの作りか、という思いになる。自治体にお金がない時代、公共投資にお金をさけない時代、自治体同士、あるいは民間も含めて補完性を考えるべきだ

私の手元に「岐阜知価都市基本計画」という報告書がある。平成15年に初めてまとめられ、その後修正を幾度か重ねられてきたものだ。その中で医学部附属病院跡地利用に関して「・・・跡地を岐阜市の知的活動の拠点、知的財産創造拠点として創造する新産業は、岐阜薬科大学の機能および岐阜市のそのほかの知的資源を考慮に入れなければならない」と書かれている。岐阜薬科大学の機能の一部を跡地に移し、健康・医薬産業とも連携させる。学生をまちなかに戻し、企業・研究施設を戻す。賑わいも戻ってくる。
岐阜県は新産業政策の一つとして、医療機器開発企業の支援を掲げている(H21年第一回定例会・太田質問に対する答弁)。上記のような構想は岐阜県の政策とも一致する。県と市と経済界、それに市民の視点も含めて岐阜大学医学部附属病院跡地利用は考え直してはいかがか。