ステップ13の続きです。今回のキットでのガルパン仕様への改造で二番目に手間がかかる箇所だったと思います。この改造は、実車と劇中車の形状の差が原因ですので、タミヤやイタレリのキットで作っても同様の改造工程が必要となります。なお、上図の左に見える円環パーツDa4は、今回の製作では不要となります。
実車と劇中車の形状の差、とは上図のように劇中車においては砲塔と車体の間に隙間や段差が無い点を指します。実車は隙間や段差がありますから、今回のボーダーモデルはもちろん、タミヤやイタレリのキットでもそのようになっています。
さらに別シーンで見ますと、砲塔がやや左向きに旋回している状態ですが、御覧のように砲塔底面と車体上面とが隙間なくピッタリと接しているのが分かります。実際にこんな状態ですと摩擦が生じかねないのですが、そこはガルパン世界の謎仕様のひとつに数えられるのでしょう。
ですが、私の製作では基本的に劇中車の形状に合わせますので、砲塔と車体の間の隙間や段差を無くすべく改造することにしました。
キットのパーツのオリジナルの状態です。これはタミヤやイタレリのキットでも同様です。ガイドの指示通りに合わせれば、実車と同じく砲塔と車体の間に隙間や段差が生じます。この隙間や段差をどうやって無くすか、について色々考えてました。
パーツの形状を見ながらさんざん悩んだ挙句、上図のようにキットの本来の組み合わせ状況を描き、その図の下に劇中車の状態はこうなってるのだろうな、という組み合わせ図を推測して描きました。
私の場合、問題点や疑問点はこのように図面に描いて可視化することが多いです。可視化することで対象をより具体的に把握出来、問題点等がより分かりやすくなって、解決策が次第に見えてくることがあります。そして今回も解決策が間を置かずに見えてきたのでした。
見えてきた解決策つまり改造案は上図のようでした。砲塔下部のパーツDa2のターレット部を上図のようにカットして、上へずらして再接着する、というイメージです。これによって砲塔と車体の間の隙間や段差がなくなります。
改造案が決まったので、パーツDa2の改造にとりかかりました。上図のように赤線の位置で円形にカットして、そのまま砲塔内部へずらす形で押し込むイメージです。
カットした状態です。この部分はかなり厚みがあって、切るのに手間取りました。アートナイフで外側と内側から交互に切り込んでいって、切り離しました。
切り離した部分を砲塔内部へずらしてセットし、マスキングテープで仮留めして固定しました。
横からみるとこんな感じになりました。この状態で車体上部にセットすれば、隙間や段差が無くなる、と確信しました。
車体上部パーツにはターレット周囲の円環がモールドされていますが、それに合わせるように砲塔下部をセットしておいて、上図のようにプラ材でパーツDa2のカット部分を再接着して固定しました。
これで改造が完了しました。御覧のように砲塔と車体の間の隙間が無くなって、劇中車の状態になりました。これで砲塔上部のパーツを組み合わせれば、段差も無くなります。
以上、ステップ13における砲塔下部のガルパン仕様への改造工程でした。 (続く)