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ひびのあれこれ・・・写真家の快適生活研究

各種媒体で活動する写真家の毎日。高円寺で『カフェ分福』をオープンするまでの奮闘記、イベント情報などをお伝えします。

京都特集

2007年10月19日 | Weblog
9月初めに取材に出かけた京都の特集掲載号が発行された。雑誌は某カード会報誌で、8ページの特集。京都取材の場合、特に寺社関係は色々難しいので、最低でも2か月は準備を要するところが、無理矢理のつっこみ企画で準備期間は3週間。果たしてこの取材は成立するのだろうか?と本気で心配になるくらい過酷なアポ取り攻防戦を何とか凌いだグロッキー気味の編集さんと共に、いざ京都へ。しかしその成果というか、撮影はピーカン続きにもかかわらず順調に進み、最終的には満足度の高い、格調ある誌面構成となった。ばんざい!
今回お邪魔させていただいた所は、西芳寺、東福寺(方丈)、曼殊院、大徳寺大仙院、京都御苑内捨翠亭、そして梅小路公園。さらに、読者サービスとして食の取材を2件、大徳寺納豆と精進料理の「大徳寺一久」と老舗料亭「山ばな平八茶屋」。
私にとって、庭園に興味を持つきっかけを与えてくれたのが東福寺の方丈庭園「八相の庭」。昭和の名作庭家、重森三玲デザインの庭は、伝統と革新的意匠が見事に融合されていて、見た目に美しいだけではなく、釈迦の生涯に起きた8つの出来事を象徴的に表現した、非常に意味深長な庭でもある。特に北庭は、苔で描かれた市松模様がモダンで、手前から奥へいくに従って「ぼかし」の技法が施されている。このように絵画の技法を庭園の意匠に取り入れたのは、重森三玲が最初だと言われている。東庭の「北斗七星」は、東司の基礎をリサイクル活用したもの。ダイナミックな南庭の枯山水でも、三玲は巨大な自然石を横に寝かせてデザインするという新しい試みを行っている。私は過去3回東福寺を訪れたが、燃えるようなモミジの赤と苔の緑に彩られる紅葉の頃が一番印象的だった(取材の詳細は9月の項に後日追記します)。

蘊蓄好きにはかなり面白い本を一冊。文春新書発行の「知って合点江戸言葉」(大野敏明著)は、現代の我々が知らずに使っている言葉のルーツや、江戸の人々の言葉のセンス、吉原言葉などが、江戸文化や風俗と合わせて紹介されている。特に「へぇ~」と思ったのが、人を罵倒するときに使う「イカ」「タコ」の発生について。まず「イカ」が先に登場する。その意味は、海に住んでる「イカ」じゃなくて、「お目見え以下」のこと。将軍にお目見え出来る大名や直参の子供たちが、お目見え出来ない旗本の子供に対して、「イカ(=以下)」と嘲笑ったことが始まり。「イカ」といわれた子供が何と言い返すか、やっぱり「タコ」でしょう。そこから、身分の上の人を罵倒する際に「タコ」と言うようになったとか。


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