2月23日から上野の国立博物館で開催されている長谷川等伯展に出かける。
午後3時、開場前は長蛇の列で入館まで30分程待たされる。大イベントにも関わらず会期が短いので、週末の混雑具合はまず予想通りだった。
展示は、等伯が京に上る前、信春と名乗っていた時代のものから全盛時代のものまで網羅、80点弱の作品が一堂に介する。
私にとっての等伯は、やはり水墨画の世界。厳しく、凛とした自然の情景とふんわり柔らかい曲線で描かれる、ユーモアを湛えた人や動物達。等伯の絵を前にすると、その世界に足を踏み入れてしまったかのような臨場感を覚える。山を越えて吹きすさぶ風、木々の揺らぎ、たなびく雲の流れ、鳴き交わす鳥の声、そういったものが画面から伝わってきて、背筋がぞくっと寒くなる。展示の目玉とも言える松林図は、極限まで表現を切り詰めたミニマムであるが故の厳しさに魅了される。伝わってくる風は冷たく、嵐の前の静けさのような、不穏な緊張に満ちている。等伯の筆致の気迫にコテンパンに打ちのめされる作品だ。
会期は3月22日まで。必見!
午後3時、開場前は長蛇の列で入館まで30分程待たされる。大イベントにも関わらず会期が短いので、週末の混雑具合はまず予想通りだった。
展示は、等伯が京に上る前、信春と名乗っていた時代のものから全盛時代のものまで網羅、80点弱の作品が一堂に介する。
私にとっての等伯は、やはり水墨画の世界。厳しく、凛とした自然の情景とふんわり柔らかい曲線で描かれる、ユーモアを湛えた人や動物達。等伯の絵を前にすると、その世界に足を踏み入れてしまったかのような臨場感を覚える。山を越えて吹きすさぶ風、木々の揺らぎ、たなびく雲の流れ、鳴き交わす鳥の声、そういったものが画面から伝わってきて、背筋がぞくっと寒くなる。展示の目玉とも言える松林図は、極限まで表現を切り詰めたミニマムであるが故の厳しさに魅了される。伝わってくる風は冷たく、嵐の前の静けさのような、不穏な緊張に満ちている。等伯の筆致の気迫にコテンパンに打ちのめされる作品だ。
会期は3月22日まで。必見!