画燈樹

アンティークのある暮らし。営業日は火木金土・・12時半から5時まで
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おばあちゃんの作品

2017-01-24 18:23:57 | Weblog


 毎日、寒くて雪がちらちら。

でもおばあちゃんは、おこたにはいって 編み編みに余念がありません。

ベストが1つ。
帽子がふたつ。
可愛い靴下が一足。

そして、そして、
私のお気に入りの おしゃれな しましまマフラーが

今日、出来あがりました。

ぐるぐる巻いたら暖かそうです。


そこで私は、
主人のお店がお休みだから、
三人で あったかお鍋を食べようと、
しましまマフラーを
ぐるぐる巻いて お買い物に出掛けました。

お陰さまで
私は もうだいぶ元気になりました。



カーテンの中の涙

2017-01-14 22:28:09 | Weblog

 入院中の事です。
私の部屋にだいぶお歳を召されたおばあちゃんが、腰の骨を折って入院されていました。

でも手術はされず コルセットで固定して全く動くことも出来ず、とても痛がっておられました。
その方とお話をしたこともありません。

私は、杖をつくと自分で歩くことも出来 トイレも一人で行けるようになっていました。

トイレから帰って来ると 車椅子に乗ったおじいちゃんが、息子さんらしき人と一緒に入って行かれるところでした。

あのおばあちゃんの御主人がお見舞いに来られたのです。

私はカーテンを閉めて、ベッドに腰をかけて本を読み初めました。

カーテンのむこうで 優しい御主人の声が聞こえます。

「お前の顔見に来たで、どうや 痛いか?」

「これ食べるか、お前 好きやったやろ、美味しいやろ、
もっと食べるか・・・
おいしいな~ 
よかったな~」

優しい声で いたわるようにいたわるように話されます。

おばあちゃんの消え入るような「うん、うん」と言う小さな声にうなずかれるおじいちゃんの姿が 手に取るようにわかります。

御自分も車椅子なのです。
少し前まではきっとおばあちゃんがおじいちゃんの介護を なさっていたはずです。

優しい言葉の数々に 私はカーテンの中で一人泣いてしまいました。

「この前、天橋立へ皆で行ったやろ? 
あの時の写真持ってきたで、わかるか?

これは誰でしょう‼
わかるやろ、 ひ孫やで!
皆が "おばあちゃん、カニたくさん食べはったえ" て
言ってたで。       

この時 わしは行けへんかったけどな」

「もうすぐお正月やで、頑張ってリハビリせえよ。
がんばれよ、みんなまってるで。」
おじいちゃんの ひとことひとことに 涙がこぼれます。

「また来るしな、元気でおれよ。
写真ここに飾っとくしな。」

車椅子で帰られる気配がしました。

 私は、御主人の言葉に今までのお二人の人生を。
そして仲良く過ごして来られた 長い年月を思うと、

悲しい涙ではなく、嬉しい涙だけでもなく、

言葉にならない感動で 次から次から涙が流れました。

 そして
自分達にもやって来る 老のあり方、夫婦のあり方。

体は支えられなくとも、
心で支えることが出来る。

元気で あたりまえにある日常はかけがえのないものです。


 カーテンごしの 小さなドラマが、

私を感動させ、

勇気づけてくれました。

しばらく涙を拭いて ぼんやりしていました。
  ・ 
  ・
  ・
まるで 小津安二郎の映画のワンシーンのようだ と思いました。

ご無沙汰いたしました。

2017-01-11 21:41:53 | Weblog

 

新年のご挨拶もせずじまい で 日が経ってしまいました。

実は私 12月7日に自宅で滑って転倒してしまい、大腿骨けい部骨折で入院しておりました。

お陰様で 1月4日に退院出来、只今自宅療養中でございます。

たくさんの方々のお助けのお陰で、本当に心配なく入院させて頂けたことを 深く感謝しております。

1日も早い復帰を願っております。

どうぞ皆様 本年も宜しくお願い致します。

 
 病院の先生との会話

先生「そろそろ退屈やろ?がんばってリハビリしてや」

私 「先生、私は結構この小さな空間気に入ってます。好きなだけ本も読めるし、寝たい時寝られるし 上げ膳据え膳何から何までお世話していただき 私の頭の中は からっぽです。」

先生「あかんで‼ あかんで‼」

私 「??」

先生「からっぽは あかんで‼
呆けるで、呆けるで‼」

私 「は~、そうですか」