朝の光と湯気の中で ゆったりと湯船につかる・・・。
私の至福の時です。
「この幸せを なんとよう!」 とつぶやいて、もや~とした外の光と湯気の中で とろけそうな頭で幸せを堪能します。
どのような事も 何もかも 全てのことが 幸せに思えてきます。
こんどは、目を瞑り深くお湯に浸かると、頭の中もぼんやりしてきます。
幼い頃の お風呂がよみがえってきました。
弟と一緒に よく入りました。
昔は、1回のお湯で何人も入るので いろいろな 教えがありました。
次の人のために 桶で浮いた垢をすくうのです。
小さな子供もそうします。
垢が 桶の中で くるくるまわります。
おもしろくて 何度もなんどもすくいます。
それもとっても楽しかったです。弟と遊んでいるので 母の声がします。
「遊んでるの、ぬるくない? 薪くべよか?」
外廊下の つきあたりにあったお風呂の焚き口は、外にあります。
寒い冬でも外で 薪をくべます。
私は、薪くべが大好きでした。
細い枝に火がついて 太い薪に燃え移り、太い薪の切口から湿った湯気と 木のやにがシュクシュクと白い泡を出します。
炎と白い泡を見ていると おもしろくて いろいろな事を想いながら楽しく薪くべをしました。
そんな事を思い出して ぼんやりした私の頭の中に 又母の声がしました。
ハッと我にかえり お湯から上がりました。
"子供の時と一緒やん、又 遊んでたな~" (笑)
忙しい朝からこんなことしてたら 「おはらしょうすけさん」 になってしまうわな!
そういえば、
昔は、「もらい湯」と言うものがありました。
お風呂のない家は ご近所さんに入らせてもらいます。
今では考えられませんね。
もらう方もあげる方も(笑)。
お醤油や お米の貸し借りとかもあったそうです。
でも、それってすばらしい ご近所さんとのコミュニケーションですね。
全てがそんな感じでした。
なんか 江戸時代の長屋のムードさながらです。
私の子供の頃まで そういったことは引き継がれていたようです。
ご近所さんと親戚のようなものでしたね。
古き良き時代??