画燈樹

アンティークのある暮らし。営業日は火木金土・・12時半から5時まで
Tel: 090 3708 8212

危ない‼

2016-08-14 22:43:07 | Weblog

 熱中症になりかけました。

この暑さでは 2日も休んで画燈樹の植木をほったらかしにしておくと、全部枯れてしまう と思い水やりにでかけました。

じっくりと時間をかけて水をやり、すべての薔薇に貝殻虫がついて枯れてきているので 虫を取り除き 枯れた枝はハサミで切り落としていきました。

1時間半以上は外に出ていました。 大して暑いとも思いませんでした。

なんだか気分が変な感じになりフラッとするような気がしました。

ひょつとして? と思い部屋に入りすぐに水を飲み “塩 塩”と塩をさがしてなめては水を飲みました。

汗が異常に吹き出て まるで百メートル走って来たほど息が切れて ハアハア机につっぷしました。胸もドキドキしました。 

これは熱中症の初めだ と
思い もっと水を飲み塩をなめて横になりました。

少しづつ治まって来ましたが、手も震えました。

その内に元に戻って来たような感じになりました。

色々な情報を聞いていたので直ぐに対処出来た事と 店の前にいたのがよかったと思いました。

外にいる時、そんなに暑いとも思わなくなっていたので 水も飲まず長い間いてしまいました。

これだけテレビで毎日熱中症に注意するよう呼び掛けを聞いているのに おおちゃくだたんですね。

どうぞ皆様も お気をつけて下さいませ。


シルバー葡萄バサミの思い出

2016-08-06 21:46:03 | Weblog
(この美しい写真は木村様の作品です)

「西洋アンティークス画燈樹」北山時代を支えて下さったイギリスの御夫妻のお話をします。


先日の木村様のFacebookのエントリーのこの写真を見て、私はシルバーの葡萄バサミに釘付けになりました。

この葡萄バサミに出会った日の事が よみがえりました。
そして 優しいイギリスの御夫妻の事も懐かしく思い出しました。

実際 私はこの葡萄バサミの事を長い間忘れていました。


今から22年前のあの日、イギリスのケント州の小さな町のアンティークショップへ 娘とふらりと入った時の事です。

私はいくつかのブルー&ホワイトのソースボートとプレイトと共に このシルバーの葡萄バサミをみつけました。

この葡萄バサミにすっかり魅せられて、
“どんな人が どんなお部屋で このハサミを使っていたのかしら・・・”

暫くなんとも優雅な気分で ながめていました。

その時この店のオーナーに声をかけられました。
彼はオーナーではなく自分の商品を一緒に置いている 他店のアンティークショップのオーナーでした。
薄茶色の顎ひげをはやした 長身の優しそうな中年男性でした。

この時が この葡萄バサミと この男性 デービッドとの初めての出逢いでした。

“あァ、この葡萄バサミ 木村様の手元にあったんですね!”

デービッド夫妻と私は この後 大切な長いお付き合いをする事になります。
私が日本からアンティークを探しに来たことを話しました。

それから3日後 デービッド夫妻に車で自宅に招待され、手早く美味しいオープンサンドをご馳走になり その後彼らのショップに行き商品の話や今後の仕入の話をして別れました。


その後 御夫妻との素晴らしい出逢いのお陰で 画燈樹は毎月イギリスから送られる大きな航空便を待ちわびるお客様で 賑わう事になりました。

又、イギリスに行った時は宿を提供してくださり、アンティークショップ巡りに連れて行ってもらいました。

このお二人の生活はとても質素でした。
小さなアパートでしたが さすがにアンティークショップのオーナー御夫妻だけあって、マホガニーの素敵な家具があり アンティークの品々がおしゃれに飾られていました。
部屋も清潔に整えられていました。

滞在中 食事は一緒に作り次の日の車の中で食べるサンドイッチも作りました。
奥様は必ず車で出掛ける私たちに りんごが4つ入った紙袋を手渡して下さいます。
そのりんごが 小さくていびつで、その辺の木からもぎとって来たような素朴で新鮮な味は心をうちました。

車から降りてその辺に腰を掛けサンドイッチとりんごを頬張り 次の店へ行きます。

デービッドの りんごをジーンズでこすって食べる姿がとてもほほえましかったです。

秋に伺った時は ストーブだけでイギリスの寒さはひとしおでした。
ディナーの時、デービッドは何処で仕入たのかドテラを着て 奥様はオーバー 私もコートをはおり素敵なテーブルと椅子に着きます。
おしゃれなお皿とシルバーのカトラリーがセットされ ワインも用意されていました。
オーブンから出された焼きたてのポテトとチーズとトマトが 素晴らしく美味しかったです。


ゆらゆら揺れるキャンドルの灯りが、寒くてもほのぼのとした やさしく嬉しい 心あたたまるディナーでした。

私にはどんなに素晴らしいレストランのご馳走より素敵に思えました。


慎ましく生きても 人生の大切な喜びは充分に味わえるものだ と そんな事を知った日々でした。


今一度、木村様の先日のエントリーのお陰で 懐かしくも大切な日の事を思い出す事ができました。


美しい写真と共に

感謝を込めて

“ありがとうござります”