画燈樹

アンティークのある暮らし。営業日は火木金土・・12時半から5時まで
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クレタ島の愛

2007-06-24 11:13:55 | Weblog
先日、なにげなく付けたテレビで “ギリシヤ、クレタ島の愛”とゆうのをやっていました。
エーゲ海に浮かぶクレタ島・・・
途中から観たので、状況がよくわからなかったのですが、 とにかく クレタ島に住む 老夫婦のインタビューの場面でした。
年齢も分からず、75才位には見えました。
おじいちゃんは、黒く日焼けした顔に 前歯が一本だけ。
おばあちゃんは、スカーフをマッチ売りの少女風に 顎で結んで、ニコニコして すごく可愛いいです。

インタビューアーが “おじいちゃんは おばあちゃんのどこが好きですか?” と聞きました。 すると おばあちゃんは、すごく恥ずかしがって、“あぁ~ 何も言わないで~” とおじいちゃんに言っています。
おじいちゃんは笑って、
“全部だよ!”と 言いました。そして続けて、 “彼女は、僕の庭に咲く 一輪の花だよ!” “ いつも いい匂いがするよ!
と言いました。

私は、感動で 目頭が熱くなりました。
なんと 素敵な・・・年を取っても こんなことが言えるなんて・・・

あぁ~ わたしも・・

スズメ の 出来事

2007-06-18 16:12:53 | Weblog
小学生の時、2才違いの兄と二人で 大きなガラス戸を開けた 二階の部屋で寝そべって、本を読んでいました。
その時 どうした事か、一羽の子すずめが窓から飛込んできました。 二人は、大喜びで戸を閉めて 子すずめをつかまえようと大騒ぎです。
しばらくして 窓の外が騒がしいのに気が付きました。 外を見ると 向かいの屋根に たくさんのすずめがいます。 こちらを見て チュン チュン、チュン チュン鳴いています。 きっと親すずめ達です。 子すずめを心配しています。
兄と私は、ガラス戸を開けて子すずめが 出ていけるようにしました。 子すずめは、何とか 飛び立ちました。 その時、本当に目を疑いました。空が真っ黒になる程(子供の目にはそう見えました。) たくさんの すずめが集まって来て、子すずめを囲んで 飛んでいきました。
兄と私は 凄く驚き、呆然として しばらく顔を見合わせ声も出ませんでした。
あの日の出来事は、忘れる事が出来ません。

“最近の日本の親子、家族は どうなっちやったんやろ?・・・”
それから三十数年後、娘が犬を欲しがったので セッターの雑種を外で首輪をして飼っていました。 よく すずめが犬の餌さを食べに来て、チョロチョロするものですから なにしろ猟犬の血が入っている犬ですから、首輪が切れんばかりに飛びかかっていました。 ある時、子すずめが犬に はたかれてうずくまっていました。
私はそっと 庭の木の陰におきましたが、どうして助けたらいいのかわからず、しばらくそっと見ていました。 そうすると屋根の上に親すずめが来て鳴いています。 私は部屋の窓から見る事にしました。
親すずめは やって来ました。優しく側にいます。 それから ず~と子すずめに餌さを与えにやってきました。 毎日、毎日やって来ました。 私は朝一番に必ず様子を見ました。
五日目の朝、庭を見たら 居なくなっていました。 きっと元気になって 親すずめと一緒に飛び立ったんです。
私は、子どもの時のあの日の出来事を思い出しました。 きっと たくさんのすずめが迎えに来たにちがいありません。 空が真っ黒になったにちがいありません。

“どんなに傷ついた子供でも、親の愛で 元気になって いつか必ず 飛び立つ事が出来るんやな~・・・”