画燈樹

アンティークのある暮らし。営業日は火木金土・・12時半から5時まで
Tel: 090 3708 8212

台風が置いていってくれた おみやげは・・・

2009-10-14 01:54:08 | Weblog
京都も すごい台風が来るとの予報で、木曜日は画燈樹も休みになるだろうと思いながら 床につきました。

案の定 だんだん風は強くなって来ました。。
ところが朝起きてみると、もう台風は進路を変えて風一つありませんでした。

“京都って 昔都を置いただけあってほんまになんと 有難い所なんだろう”
と感謝しました。


夜中の強い風を思い、心配しながら画燈樹へ行ってみると 薔薇の木もほとんど無事でした。

でも たくさんの落ち葉が吹きだまりの様になって散乱していましたので、ため息をつきながら植木鉢の間や そこら中を掃除しました。

昔だったら どの家の前でも“落ち葉焚き”をしたな~ と思い出しました。

今にも咲きそうな薔薇の蕾が一つ落ちていたので、コップに挿して一段落


そこへ Kさんが来られて、今朝の庭の話しをされました。

お宅はちょうど角地なので 御近所のいろんな植木の葉っぱがいっぱい集まって、庭中落ち葉だらけだったそうです。

そしてKさんは、
「いろんな お宅のいろんな葉っぱが たくさん集まって それはそれはいい匂いで、まるで森林欲やったわ!」

「じゃあ、森の匂いやったんやねぇ~」

「そうやね、あの匂いは たまらんええわ! 嬉しかったし、ゆっくり夕方に片付けよ 思て 」


その時 私は、山の匂いを思い出していました。

子供の頃、鳥取の田舎で囲炉裏にくべて燃やした 杉の葉のけむる匂い。
小さい竹筒で作ってもらったふいごで、フーフー吹いたら パチパチ音がして。

比叡山のお化け屋敷の中で、泣くほど怖くて キャーキャー言いながらも 屋敷中にいっぱい使われていた“ひば”のなんとも言えないいい匂い。

結婚前に主人と行った 宝ヶ池の夕闇せまった山道でにおった 森の匂い。


そうか・・ 私はため息をついて、へばりついた落ち葉を掃き集めていたのに、Kさんは嬉しかったんやね!


しばらくしたらKさんは「そろそろ帰って落ち葉を片付けるし失礼します」と
帰って行かれました。

Kさんの庭はまだ森の匂いがしてるのでしょうか・・・