雨上がり

朝の九時頃、
京都市内の 北山の方に用事があり、少し時間があったので 北山通りを散策しました。


そして、ちょうど
今朝と全く同じ感じの 遠い昔の日のことを 思い出しました。


その日、私は 前日から従姉のアパートへ遊びに行き お泊まりをして二人で深夜まで いろいろ話をしました。


朝の九時頃 アパートを出て、白川通りを歩いていました。

その朝も、今日と全く同じように 朝方まで降っていた雨が上がり、
何だか 霞が かかったような モア～とした空気で、
雨に濡れた うすみどりの新緑が とても綺した。



その時、私は十九になったばかりで 秘かに心で想っている人がありました。

嬉しいような ちょっと哀しいような そんな気持ちを どうしていいのかよくわからなくて ただただ 雨上がりの白川通りを歩き続けました。


そして今日、その空気感と全く同じ感覚を感じました。

その日 私の着ていた服から傘の色まで 鮮やかに 思い出しました。



空気感というものは 時折、その時と全く同じ気持ちを 甦らせます。


懐かしくて、ちょっと切なくて、でも 可笑しくなって、


おもわず 写真を撮りました。