二万円の時鮭

昨日はずっと小雨が降り、お昼過ぎに止んだ。
川鵜があっちこっち見え鮎が狙われている。
友釣が十日から解禁になるが今年はどうだろう。
半ばに地鮎を六十匹以上用意しなければいけないが大雨でつれないなどとならなければいいが。
昨日は親方の奥さんの快気祝いがあり、スタッフも呼ばれ盛大に行われた。
自分達が食べなければいけないので普段出さない食材を使おうと考え、焼魚はノドグロにしようかと考えてみたりした。
市場に行くと時鮭が並んでいた。
一番大きな鮭はキロ二千円以上でなければ売らないとセリ人は意気込んでいた。
百円しか値切れなかった。
後かにと鯛とヒラメを買いかにの剥き身も買った。
大トロも買い、数の子も買った。
シロナガスクジラの脂身も買い鯨汁にしようと、計りに乗せたがあまりの値段で驚いた。
途中アグリにより地野菜を買った。
調理室に駆け込み箱から出してみた。
何を食べればこんなデブになるのだとため息が漏れるほど立派な鮭は全身が中とろ状態だった。
腹身が長く焼魚の皿に収まらないようだった。
岩塩を振り、純米吟醸酒を霧吹きで拭きかけ夕方まで味をなじませた。


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