ふうてんの猫の猫耳東風的フリチベ生活

働きながら和製MBAと工学博士取得をしていた自称苦学生バックパッカーの日記。
今は学位もとって大阪で技術戦略考えてます

仕事に求めるもの

2005年02月24日 | 就職・フリーター・ニート
今週はR&Dフォーラムで3泊4日の出張で横須賀に来ています。
立ち仕事でヘロヘロですが、展示会が終われば帰れるので、今日は7時30分からのNHKを見られました。

今日は、就職戦線に変化があるという
番組(クローズアップ現代)をやっていました。
番組の内容は
2月24日(木)放送予定
就職戦線・異変あり
~学生と企業の攻防~

業績の回復と団塊世代の大量退職を控え、大学生の就職戦線が久しぶりに活気づいている。4月の解禁(日本経団連の倫理憲章)を前に、すでに企業は優秀な学生を獲得しようとしのぎを削っている。コンサルタントの力を借りて何とか学生の心をつかもうという企業もある。
一方で近年問題となっているのが、就職したのに数年で辞めてしまう「早期離職者」の存在だ。厚生労働省の調べでは大卒者の36%が3年たつ前に辞めてしまう。会社を辞める理由として最も多いのが「仕事を通じて成長している実感が持てない」というものだ。そんな若手社員の「成長志向」に応え、結果的に優秀な学生の採用に結びつけようと、新しい取り組みを始める企業も現れた。
潮目が変わった今年の就職戦線を追う中で、企業と若年雇用者との新しい関係を検証する。
(NO.2042)

という内容でした。

見ていた思ったのは、いつも就職で思うことですが、
 まずは、コア人材は確かに奪い合いで熾烈な採用競争が繰り広げられるけど、逆に、コアというのは、少数であるからこそコアなのであり、ほとんどの人は、その獲得競争のターゲットにならないんだよなってことです。
 そして、そうした現実の下では
「自分を成長させられる仕事」「やりたい仕事」「かっこいい仕事」を求めても、それを手に入れられるのは、ほんの数%の優秀な人だということです。

 だから、もし、そうした仕事でしか人が幸せになれないなら、圧倒的多数の人は幸せになれないということになるでしょう。
 でも、もし、一日の仕事を終えて、赤提灯で飲むビールを楽しんだり、一生懸命や丁寧にしている仕事にささやかな誇りをもてるならそれは、小確幸(小さくて確かな幸せ)があるのではないかと思います。

 戦後民主主義で育って、インターネット就職時代や転職斡旋ビジネス全盛時代に煽られているわれわれは、成長欲求や自分を自己実現するための仕事ということにこだわりすぎていると思います。
 以前、営業支店にいたときに不平不満ばかりを感じていました。でも、休みをとってアジアに旅立って、路上で新聞を一生懸命売っている少年や、学校教育もたいして受けていないのに、小さな辞書で一生懸命外国語を勉強している人をみると、自分がそういう人たちほど誠実に一生懸命生きているかと反省します。不満をのべるあまり、自分がある恵まれていることを見ようとしてないことに気がつきました。

 万事、あまり多くを求めすぎず、足るを知るほうが人は穏やかで幸せな人生を送れるように思います。
そして思いがけない幸運に恵まれたときに、それを素直に感謝する。われわれ日本の神を信じるものは、それを神恩感謝と呼ぶのだと思います。

それはきっと仕事にもあてはまるのではないでしょうか?
ほとんどはつらく大変なものであっても、一生懸命やっていれば、思いがけない幸運や喜びに出会うこともあります。

向上心をもつことはすばらしいですが、マスメディアに乗って、あなたの欲望を刺激しようとする連中の言葉は話半分以下ぐらいで聞いておくのが良いではないでしょうか?
人の欲望をたきつけても、それを得られない人を不幸にしているのですから。
別に何も成し遂げなくても、無理に個性的でなくても、平凡でも、それでも人生はそれなりに楽しい。
そういうメッセージをおくる人は多くないように思います。(だって、人の欲望をたきつけないと、儲からないですからね。)