ふうてんの猫の猫耳東風的フリチベ生活

働きながら和製MBAと工学博士取得をしていた自称苦学生バックパッカーの日記。
今は学位もとって大阪で技術戦略考えてます

このままでは日本のソフトウェアはダメになる を読んで

2005年02月16日 | IT・情報化・コンサルティング
先週からコードを書いていたので、ちょっと書き込みができていませんでしたが、ITエンジニア論でblogを書きたいと思います。

日本のソフトウェアに未来はあるか?という記事を読んでの文です。
この記事では日本の企業は優秀で安価なプログラマーを求めて、海外に仕事を持っていっている。
しかし、それでこの国は成り立つのか?という疑問を投げかけています。

たとえば、
中国は日本のSEの新天地となるか?
というTeck総研という転職サイトでも記事になっているように、今や日本の主要なSIerは既に中国に開発拠点を持っています。
このような大手のSIerが中国に進出していけば、日本の二次受け、三次受けの仕事は減り、単価も中国単価を目指してどんどん下がっていくでしょう。

本当に、このままで良いのか?ということに関して、元になっている記事とあわせて考えて見ようと思います。

先日、大学のクラスメイトのシンクタンクやSIerの人と話たのですが、いまやSEやプログラマはレイバーに過ぎないことが多い、というのは共通の認識のようです。
(銀行員だって営業支店にいて接客しているぶんには、レイバーだという意味でのレイバーですが)

また、ありとあらゆる業界、職業が余剰・過剰の利益を吐き出せという圧力の下にさらされていて、医療機関や大学などももはや聖地ありえませんし、金融や公務員も待遇は下降基調です。
(いまやサラリーマンのエデンは規制産業であるテレビ局ぐらいではないでしょうか?)

そうした中では、IT業界も当然、余剰な利益などもらえるわけも無く、コスト削減や受注難にあえいでいます。
景気と2000年問題やITバブルで、この業界の人々が一気に増えて、価格勝負以外に技術などでは勝負できない会社が増員してしまったことも、業界の価格破壊の原因の一つでしょう。
そうした状況がその従業員たちにもたらす直接的な影響は、長時間労働と時間給の減少とつまらないやっつけ仕事の増加です。

これは製造業もまったく同じで、おそらく、製造業とIT業界で起きている同じ事象は、営業や設計などの部分は日本の本社の人がやって、実際の製造やプログラミングは賃金の安い中国で行う。
ということだと思います。

しかし、そんなことを続けていれば、日本で仕事にあふれる人々が増えるだけですし、どうにかしていなかければいけないだろうと思います。
そして、日本の産業が空洞化することは防がなければならないだろう、と思っているのですが、まずは、現状の分析を次の記事で書きたいと思います。