9月に入ってからは少し涼しくなったので、空模様を見ては近くの山に登っている。
今回は奥武蔵と奥多摩にまたがる山、棒ノ峰(969m)。
名栗湖入口の駐車場に車を止めて歩きはじめる。白谷橋の登山口までは25分。
登山口には以前湧水があったのだが、いつの間にかなくなっていた。
針葉樹林帯をゆっくりと登っていく。
すぐに小沢の流れる音を左側に聞くようになる。
棒ノ峰は標高が高い山ではないが、登山路の多くが渓谷沿いにありしかも森林の
中を登るので、夏でも涼しい登山を味わうことができる。
登山ガイドブックには初級向きとあるが、つい最近ここでは滑落死の事故があった。
とりわけ雨の時や下りにこの道を使うときは注意しないと危険だ。。
両側から崖が迫るゴルジュを抜ける。
右手のがけを登ると林道に出る。
倒木についた白いキノコ
山道にはミズヒキが多い
時折見かけるのはヤマジノホトトギス
登山口から登ること1時間と少し、岩茸石(いわたけいし)が見えてきた。
ここから権次入(ごんじり)峠までは短いがかなりの急登。木段が壊れていて登りにくい。
道の脇にハッとするような真っ赤なタマゴタケがあった。
アザミの仲間
見かける花は初秋の地味な花が多い。ヒヨドリバナ
コウヤボウキ
ヤブマメ
これはツリバナの実
権次入峠から10分ほど登ると突然視界が開け、棒ノ峰頂上にでた。
頂上のススキが風に揺れている。
この山の魅力は薄暗い渓谷沿いの道を登りつめた先に、不意に広がる明るい
伸びやかな展望といえよう。
東京方面を見やる。この写真ではわからないが、スカイツリーまで肉眼で見られる。
頂上の草原の上をアキアカネが群れを成して飛び交っている。
頂上は広い。この日は4組、6人ほど先客がいたが休むスペースには困らない。
適当な日陰を見繕ってお昼にした。
食べた後は草原に寝ころび暫く秋風を浴びた。
昼過ぎて先客たちが次々と下山した後は、心地よい頂上を
独り占めして至福の時を過ごした。
下山は滝ノ平尾根を下り一時間半かかって駐車場まで戻った。