野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

チョウトンボー見沼自然公園

2016-08-19 21:20:34 | 公園

  

 

暑い時には体が自然に水辺に向かう。今回訪ねたのは冬の季節にバードウォッチングでもよく訪ねる

さいたま市にある見沼自然公園。

 江戸時代の初期、荒川下流の治水と新田開発のために総延長80kmにも及ぶ見沼用水が作られた。

現在でも残る見沼代用水の一角に設けられた公園が見沼自然公園だ。

 

 今回訪ねたのはチョウトンボが見たかったから。

 

 

 チョウトンボはトンボ科チョウトンボ属のトンボで、名前は蝶のような

ひらひらとした優雅な飛び方をすることから名づけられた。

 

羽の色が黒く、光の反射によって虹色のような金属光沢を見せる。

 葦の茎などにとまるときは、お尻(腹部の先端)を上げてバレリーナのような形でいることが多い。そのわけは

 体全体が黒いのでなるべく直射日光を避けるためなのだと、うーん本当だろうか。

 

真正面から見ると俊敏な戦闘機のようだ。

 

 横に回って見ると、お尻は下がっている。

 

 後ろから

 

 池の上を旋回していることが多く、止まったと思って慌ててレンズを向けると

仲間のチョウトンボやシオカラトンボなどにちょっかいを出されてすぐ飛び立ってしまう。

結構素早い飛び方もできるのだ。 

 

 チョウトンボの生息地は北海道を除いた本州から九州まで。国外では朝鮮半島、中国。

 私の周りでは、自然の残された公園や池などで比較的容易に見ることができる。

 

 飛んでいるところを撮るのはなかなか難しい。何度も挑戦してやっと撮れた一枚。

 

この日は風が強かったので、チョウトンボたちは飛ばされないようにしっかりと枯れ枝につかまり、

4枚の羽根を上手に使ってバランスを取っていた。

 

 大きさはシオカラトンボより一回り小さく、4cmに満たない位。

 

4枚の羽根のうち、前の2枚は両端が透明になっていて個体差が多い。

 

真後ろからだと何かの記号のように見える。

 

 チョウトンボの雌雄の区別は私には難しい。いったん捕獲してしっぽの付属器の有無を

調べるのが一番確かなのだが、採集網を持たない主義の私には無理。

 

 青紫色の金属光沢をしているのが♂で♀は全体的に黒っぽいとか、羽の付け根が黄緑色に見えたら♀だ

とか、いろいろ見分けのポイントがあるようだ。

 それによるとこれは♀?

 前翅の透明部分に黒点(縁紋)があるのが♂という説もあるリ、確かに上の♀と思われる個体には

縁紋が見られない。

 

 こちらの個体には縁紋が見られるので♂ということか。

 

 いずれにしても忙しなく動き回っていることの多いチョウトンボ。実際には番って飛んでいるときにしか

確かな雌雄の見分けは難しそうだ。

 

 

 この池で見かけた他のトンボたち。

一番多いのは何と言ってもシオカラトンボ

 

次に良く見られたのが、コシアキトンボ。こちらは飛び回っていることが多くなかなか止まってくれない。

 

こちらの赤とんぼはショウジョウトンボの♂。

 

 これがショウジョウトンボの♀

 

 以下は図鑑による。

ベニイトトンボ

 

 アジアイトトンボ

 

ギンヤンマの番

 

 腹部の先端うちわのような突起があるウチワヤンマ

 

 

トンボを追いかけていたらすっかり暑さを忘れ、時間の過ぎるのも忘れて熱中してしまった。

あーぁできることなら、トンボ釣りをしていた少年の頃に一度だけでも戻りたい…。

 

この辺で。


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