苦労して登った頂上だが、人がいっぱいで休むところが狭い。時刻はまだ9時半。
さほど疲れてもいないので、そのまま下ることにした。
頂上付近では、尾瀬ヶ原で枯れてしまっていたハクサンシャクナゲがまだ見られる。
大きな岩陰にキバナノコマノツメの群生があった。正確にはジョウエツキバナノコマノツメと
言うらしく葉がやや厚く、毛が少ないのが見分けのポイントだそうだ。尤も私には
ルーペを持って比べて見ないとわからないレベルの違いはあまり興味がない。
光を浴びたタカネシュロソウがきれいだ。
ホソバヒナウスユキソウ、ここまで登ってきた甲斐を感じさせてくれる気品ある花だ。
タカネバラ
これもタカネの名が付くタカネシオガマ
ホソバツメクサは別名コバノツメクサ。タカネツメクサの仲間だが、これも私には見分けがつかない。
小至仏を過ぎるとオヤマ沢田代まではお花畑が連続する楽しい下りだ。
日本アルプスでもよく見かけるハクサンイチゲとシナノキンバイ
至仏山と谷川岳に特産するオゼソウはユリ科の花
亜高山帯の湿地に生えるイワイチョウは葉が銀杏に似ることから名づけられた。
ウラジロヨウラクとミヤマダイモンジソウもお花畑の常連の花だ。
タンポポに似ているが高山に咲くので何故か品を感じてしまうウサギギク
やや薹が立ったハクサンチドリ
ハクサンフウロ
見ていると思わず時間を忘れてしまう高山植物たち。登ってそこに到達した者だけが
味わえる至福の時間だ。
そうこうしているうちにオヤマ沢田代までやってきた。
この辺ではまだワタスゲが綿帽子を風に揺らせていた。
笠が岳、湯の小屋温泉への分岐を過ぎると針葉樹林帯の中をひたすら下っていく。
この日はとても暑かったので木陰の中の下山がありがたい。
登山道わきにはギンリョウソウやマイヅルソウが見られる。
ヤマブキショウマ
これはあとで図鑑で調べたのだが、オオバツツジのようだ。
オニシモツケ、マタタビの花と見ているうちにあっという間に鳩待峠までたどり着いた。
たどり着いた鳩待峠は昼過ぎたばかりか何時もより人が少く、また新しい駐車場が200mほど下に
設けられたせいもありがらんとしていた。帰路高速バスで立ち寄った赤城SAは茹だるような炎熱地獄だった。
この辺で。